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もなかのようで食べられない青森・秋田・山形の「お盆とうろう」のかわいさよ

津軽移住5年目のお盆を迎えています。

もう、お墓に供える折り詰め弁当の法界折り(ほうかいおり)も、禅林街の大渋滞も慣れたけれど、まだ知らなかった風習がありました。

こちらです。


弘前のスーパーで売られている「お盆とうろう」(かさい製菓)

弘前のスーパーで売られている「お盆とうろう」(かさい製菓)


「お盆とうろう」(かさい製菓) です。

えっ?!

これが灯籠??

わたしが思っている「お盆の灯籠」と言えば…

こんな感じの、きれいな模様が入った灯りがクルクルしているものなんですが。

または、北海道ではやらなかったけど、この風景も目に浮かびます。

それなのに、
この着色しまくったもなかの皮のような、
どう見てもお菓子のようなものが、
しかも、かさい製菓が作っているものが、
「お盆とうろう」ですって?!

あまり意外だったので、ちょっとまとめてみました。

※もちろん、同じ地域でもその家庭の宗教・出身地によって、お盆とうろうを飾らないこともあります。


仏壇の上に吊るす飾りだそうです


夫の実家にあったお盆とうろうはこちら。


お盆とうろうと法界折り

お盆とうろうと法界折り


法界折り詰めとともに、仏壇の前に並べて供えられていました。

でも、これは本来は仏前に置くのは違うそうです。

このように、仏壇の上に吊るすのだそうです。

義父母もそれはわかっているのですが、上げたり下げたりするのがもう危ないので、せめて仏前に並べていたようです。

ちなみに、上のTwitterアカウントの中村さんは、いまお盆とうろうを調べることに夢中になっていて、関連ツイートがすごく参考になりました。

津軽・秋田・山形で見られるようです

SNSで「お盆とうろう」で検索すると、青森・秋田・山形の在住or出身の方の投稿に見られました。

しかし、上の中村さんの聞き取りによると、青森でも野辺地から八戸方面では、あまり知られていないようです。

わたしもツイートで聞いてみましたが、

RTしている方を見ると、やはり北東北エリアの在住・出身者の方のようです。

(しかし、「○○だったらRT、××だったらいいね」はよく見ますが、RTさせる方が同じ傾向の人に伝わりやすくて有利ですよね)

秋田の方のブログに詳しく書かれていましたので、こちらもご参考にどうぞ。

秋田では「トロンコ」という地域もあるそうです。

とってもカラフルでかわいい!

もなかの皮で作ったなすやぶどうなどのオブジェをくっきり着色しているので、今見るとかわいいですよね。

まぁ、甘いお菓子に見えるし、メーカーもパンとか菓子とか作っている会社だし、子どもだったら食べてみたくなりますよね。

袋には「食べられません」と書いているのですが、取り出して飾ってしまえばわかりません。

わたしの友人にも幼児期に食べて叱られたという人がいました。


昆布も吊るすお家もあります


この話題をSNSでしていると、
「お盆とうろうといっしょに昆布を吊るす家もある」
ことがわかりました。

これは、夫の実家ではやっておらず、聞いたことがある人もいませんでした。

Twitterでも弘前のフォロワーさんが「見たことない」と言われていたのですが、
その画像を送ってくださった方がいました。

そのままではご位牌や遺影もあるので、大まかに書き起こすとこんな感じです。



上にお盆とうろうと交互に、乾物の昆布が吊り下げられています!

しかも、他にも水色の灯篭(電気をつけると泡が出る)もあり、川に流す紙の灯篭もあります。

灯篭たくさん!!

ちゃんとナスとキュウリのお馬さんも飾られていました。

うちの北海道の本家だと、大きな提灯みたいな灯篭が仏壇の前に置いてあって、灯りがクルクルしていたくらいだったなぁ。

色々と入殖で端折られたのかナスやキュウリの精霊馬も飾っていなかったし、家やお墓で迎え火や送り火もしてませんでした。


西日本の「お盆とうろう」は全然違った!


「お盆とうろう」で検索していると、長崎県島原ではこう。

広島ではこの灯籠だそうです。

北国から西日本に移住、またはその逆だと、同じ言葉からイメージするものや習慣がまったく違うということになってしまいますね!

北海道は東北強めですが、移住前の出身地で色々なので、帰省したらちょっと聞いてみようと思います。

いやぁ、なんで今まで気づかなかったんでしょうね。おもしろい!

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