田舎館村、地元有志制作スノーアートの逆境魂に心うたれてきた
「冬の田んぼアート、雪で埋没
積雪で修復を断念」
そうテロップが出ているテレビニュースの画面の写真が流れてきたのが10日。
次の日が祝日、という夕方でした。
初日に行って来てブログに紹介したり、2月の親子イベントまとめを書いている身としては、もし中止ならその情報を追加しないと!?と田舎館村の公式サイト、Facebookページをあたりましたが、まだ何の発表もありません。
地元紙に出た記事はこちら↓(一部のみ)
Web東奥
最後に地元関係者は10日、新たなスノーアート制作に乗り出した。と書かれています。
サイモン・ベック氏のスノーアート講習を受けた地元の有志の方々が、新しいスノーアートを作るというのです。
しかも、翌日の夕方、ライトアップが始まるまでに。
そうして完成したスノーアートが上の写真です。
これは見ないと!! と、ライトアップ最終日の今日、小雨の中を見てきました!
雪のあかりが幻想的なスノーアートの夜
田んぼアートを見下ろすやぐらまでの道はろうそくの火がゆらめいていました。
ろうそくを見ると手を合わせてナムナムする6歳児。仏壇ではないのだけれど…。
「なにをお祈りしたの?」
「うーんと、あおもりが げんきでありますようにって」
うん、そうだね…。
ライトアップされたスノーアートは陰影もくっきり!
前回のパノラマ写真と2つ並べて貼ります。
(クリックすると拡大します)
こうして並べて見ると図案が違うことがわかりますが、そうと知らずに日を変えて見れば再現されたように感じたのではないでしょうか?
大きさも模様の密度も、これが初めてで、しかも指導したベック氏が帰国した後とは思えません。
列車もライトアップされているようです。
この模様とあいまって、とっても幻想的な風景でした。
先ほど息子がお祈りしていた道も、上から見るとまた違ったうつくしさ…。
…
……しかし、道が出ている…2月にこれはありえません。
裏側に回って、前回遊んだ雪山を見ると…。
かろうじてそりすべりの坂は残っていますが、周りはすっかり溶けて路面が出ています。
なにせ昨日も今日もプラス気温で温かかった…。
雪の行事には大変な暖冬の年、スノーアートもいったん溶けてから雪がいっきに降ったために再現できなくなったのだとか。
「スノーアート降雪で再現不可、展示中止」との見出しが出回った時。
「やっぱり」「雪降ったら消えること想定してなかったの?」「思った通り」というコメントも見かけていました。
1日3回、数時間の雪かきをしても、なお道がなくなるような地域に暮らしてきた人たちが、そんなこと考えないわけないのです。
でも、これを企画し、イギリスから世界にただ1人のアーティストを呼び、作品を作っていただくだけではなく教えを請い、2年後には自立して作品を制作する予定でした。
※講習の様子はたびすけの西谷雷佐さんのブログに詳しく載っています。おすすめ!
弟子育成中!サイモンベック氏から直接学ぶスノーアートin田舎館村! – 「あるもの活かし」で地域力発信!〜たびすけ代表西谷雷佐の旅日記〜
それが、例年にない気温の変化で、ベック氏の足跡が消えた時。
あと数日の展示を中止にすることより、もう自分たちで制作しよう、と思い切って、翌日の夕方までにやりきったこと。
「田園」未来を築く会の作品が完成しました。ライトアップは今日から13日までです。午後7時まで見学できますので、皆さんのご来場をお待ちしています。
Posted by 田んぼアートの村 いなかだて on 2016年2月11日
安全なところで、寒い思い1つもせずにもの言う人よりも、こういう意気を感じさせる人たちが、息子が願う「青森を元気に」するのだと思っています。
サイモン・ベック氏のスノーアートは消えたが、地元の弟子たちが二年前倒してオリジナル作品つくることにして、1日で新しいスノーアート作ったってプロジェクトX感ある。
— さいとうみかこ(うらべっち) (@urabetti) 2016, 2月 11
このスノーアート初挑戦のドキュメント、誰か制作しないかしら。
タイムラプスの制作風景も見られます
エレベーター前の風除室では、サイモン・ベック氏が1人でスノーアートを制作する様子をタイムラプス(早回し)で写した映像が見られます。
期間が終わったらネットでも配信されるのかしら。
これもすごいので、ぜひ見てください。
ライトアップは今日まででしたが、日中の展示は明日14日もあります。
10時から凧揚げ大会もあるようですよ。
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