「就職したら3年間は勤めよう」について夫と語ってみた

20歳で就職したての頃のわたし

20歳で就職したての頃のわたし


新卒で就職しても3割は退職する、という記事がちょっと前に話題になりました。

「とにかく3年間は頑張ろう」とアドバイスする大人も多くいます。

自分たちの場合はどうだったか、
3年間は勉強だと思って頑張るべきなのか、
夫と語ってみました。

新卒で教員になり2年で退職した夫は…

弘前出身の夫は、北海道の大学を卒業した後、北海道の教員採用試験に合格し、道南エリアの人口2万ほどの町に赴任しました。
(この時に青森県も受けていたのですが、北海道以上に採用枠が少なく通りませんでした。)

しかし、だいたい1年半ぐらいした頃でしょうか。

「やはり教員は自分に合っていなかったから」
と退職しました。

その後、東京に来てわたしといっしょに暮らしながらアルバイトをしたり、劇団の仕事を1年ほど手伝ってくれたり、塾講師をしたり、住む場所と職を変えながら、ここ12年ほどは介護関係の仕事をしています。

わたし「なんで合わなかったと思う?」

ダンナ「俺は自分が勉強するのは好きだけど、人に教えるのがそれほど好きじゃなかった、って気づいたんだよね」

わたし「ああ、特に本人がやる気ない場合とか」

ダンナ「そうそう、やる気があって質問とかされるなら、いくらでもていねいに教えたけど、全然勉強する気が無い人に教えるのが好きじゃなかった」

中卒→フリーター→劇団員のわたしの場合

小5で不登校になり、ほとんど学校に行かずに、札幌のフリースクールに通いながら中学校を卒業したわたしは、18歳で飲食店のアルバイトをしたのが長期の働き始めでした。

それまでは、短期の仕事をしたり、フリースクールには17歳まで通ったり、友達や弟と遊んだり、わりとのんびりしてました。

そして、20歳になってから東京に本部がある劇団に入団して上京。
劇団とは言え、小金井市に建物を持つ株式会社なので、就職ということになります。

入団10日後には新作の旅公演にスタッフとして付いていました。

ちょうど、新ブログサービスのg.o.a.tにその頃のことを書いたので、関心がある方はこちらもどうぞ。


舞台スタッフをしたり、公演の主催実行委員会を作る渉外担当の仕事をしたり、本部の事務員をしたり、なんだかんだあって迎えた3年目。

その劇団が、活動を停止しました。

まぁ、事実上の解散のような状態でした。

それでも、給与は出なくなったけれど、ちょうど代表の劇作家に依頼が来ていた長崎県諫早湾干拓の取材に同行したり、コントや太鼓を披露するユニットを作ったり、なんだかんだしているうちに活動が新しく始まって、音響の専任スタッフになり…入団から8年くらいまで、途中何度か給与が無くてアルバイトしながらも続けられました。

その後、夫と結婚して札幌に住み、普段はコールセンターのオペレーター、舞台がある時は劇団員という暮らしを7~8年続けます。

今もNPOになった劇団に籍はあり、WEB関係は担当しているので、客観的には20年以上もいることになります。

しかし、働き方が全然変わっているので、同じことを長年やっている感覚は全然ありません。

そんな夫婦です。

3年は頑張れ論について語ってみた

わたし「よく新卒の若者に3年はがんばれって言う人いるけど、どう思う?」

ダンナ「うーん、自分の場合は、3年がんばれって言うより、
『3年やると見えてくるものがある』
って言うかな」

わたし「ほうほう」

ダンナ「1年目はさ、とにかく勉強しながらだから、まだ合ってるとかわからないと思うんだよね。
2年目になると、ちょっと仕事も前の年よりも改善しながらやろうとか、下も入ってきたから教えながらやろうとか、変わってくる。
で、3年目になると、続けるためのモチベーションをどう設定するかが問われてくる。
どちらにしても、その時に悩むのだから、そのつもりでやってみたらって思う」

わたし「そうだねぇ。わたしの時は、3年目に悩む前に劇団が活動止めるってなっちゃったから(笑) その後はほとんどまた1年目になったような感じだった。
あの時に、代表の取材に付いていくって決めて、また選びなおしたような。同世代の人はみんな辞めちゃったもんね」

ダンナ「だから、3年目で見えてくるものは、1年目にはわからないってことをわかっておくといいんじゃないかなぁ」

わたし「もちろん、そこがひどいブラック企業じゃない限りね」

ダンナ「そりゃそうだよ。根本的に食べる為に働くのだから、体や心を壊してまで働くのは本末転倒

わたし「その場合は早く逃げた方がいいよね」

ダンナ「真面目な人ほど、逃げようとしないで壊れてしまっていくんだけどね…」

わたし「うん。家族とか、友達とか、誰か周りの人が気づいて止めてあげられるといいよね」

初めての就職だと特に、おかしな会社に入ってしまっても、そこに付いていけない自分が悪いのかも…と思い詰めてしまう。

心と体がまずは大事です。
心身を病みそうな時は早めに転身、退職しましょう。

そうでない社会人1年目は「3年目の自分」に今とは違う視点があるということをおいて、今の仕事に取り組んでみてはいかがでしょうか。

意外と、学校を出るまでよりも、社会の方が「何でもあり」ですよ?

【関連記事】



Facebookはこちら