青森・田舎館村の田んぼアート2017が過去最高に精密になった理由
今年も来ました青森県田舎館村の田んぼアート!
人口約8000人の村が稲でつくる一大絵巻です。
今年は「ヤマタノオロチとスサノオノミコト」と「桃太郎」、神話と民話がモチーフになったオリジナル図案。
第一会場の「ヤマタノオロチとスサノオノミコト」は、7色13種類の稲を14,500点ものポイントで区切って描いたそうです。
田舎館村の描画レベル、どこまでいくのか…。
これまで、田植えから3週間ほどの6月28日、さらに10日後の7月8日、見ごろ宣言後の7月24日に行って撮影してきました。
その変化を随時更新してお知らせします。
これは、見ないと損ですよ!
ジャンプするための目次
第一会場「ヤマタノオロチとスサノオノミコト」(6/28)
ちょっと、、田舎館村さん本気出しすぎじゃないですか。#田んぼアート#田舎館村 pic.twitter.com/1vvB4t8jc7
— さいとうみかこ(うらべっち) (@urabetti) 2017年6月28日
全天球カメラTHETAでも撮ってみた
なにぶん、普通にデジカメで撮ろうとしても、全体が画角に収まらないので。
田舎館村田んぼアート第1会場「ヤマタノオロチとスサノオノミコト」 #田んぼアート #田舎館村 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
拡大してグルグル回してみてください。
わたしの左手側にある天守閣が追加料金200円(入館料は300円)を払って上がれる6階部分です。
背後には岩木山も見えます。
2017年はオリジナル図案で原点回帰
2016年の田舎館村田んぼアートは第一会場が「真田丸」、第二会場が「シン・ゴジラ」と、両会場ともにタイアップ作品でした。
青森県田舎館村の田んぼアート2016年は「真田丸」vs「シン・ゴジラ」だっ! | さいとうサポート
さいとうサポート
今年も田んぼアートの季節がやってきました。 弘前のお隣、人口8,000人弱の田舎館村(いなかだてむら)が全国に、いや、世界に誇る田んぼの美術です。 6月の最終日、まだまだ成長途中の稲た...
出演している俳優が訪れたり、あの場面はネタバレなのでは?と話題になったりして、両作品のファンが注目して足を運びました。
その一方、原画も指定されたり、図案が非公開だったため地元で販売する関連グッズの製作が遅れるなどの影響もあったと報じられています。
日本経済新聞 電子版
水田をキャンバスに見立てて異なる色の稲で絵を描く青森県田舎館村の「田んぼアート」が見ごろを迎えた。表現は年ごとに精緻さを増し、人気はうなぎ登り。今季は村の人口の50倍、40万人の...
そして、今年は第1・第2両会場とも提携無しのオリジナル図案になりました。
元々、第2会場は「シン・ゴジラ」の前にも「サザエさん」「ウルトラマン」など子どもが喜ぶマンガ・特撮作品からの図案が続いていたので、これは意外でした。
稲で描けるギリギリの表現を攻めるヤマタノオロチ!
第一会場を観終わって下に降りたところ、スノーアートの取材でお世話になった村の職員さんに会いました。
「いま見てきましたが、今年もすごいですね!」
「今年は原点回帰でモチーフ選びや図案も1からということで、かなり気合が入っていてですね。図が精密になりすぎて植える時が大変だったんですよ。
物理的に杭が打ちきれなくなるくらいでした」
「……!」
何度も言うけど、稲を後から着色してるんじゃないからね。
— さいとうみかこ(うらべっち) (@urabetti) 2017年6月28日
展望台から見下ろしたスケールに合わせて、田んぼを測量して仕切って、古代米とか色が違う数種類の稲を一つ一つ植え分けているからね。
つまり、タイアップ無しでも訪れる人に満足してもらおうとがんばりすぎた結果、田んぼに14500点ものかやを刺して区切って植え分けるレベルになったようです。
追加で最上階から見てもよし!
なお、今年の図案は、最上階のテラスから見てもヤマタノオロチの首が伸びる感じで、昨年の人の頭が長くなるより違和感ありませんでした。
たった200円の追加料金でその角度の差を楽しめるので、一度だけ行くなら絶対に上った方がいいですよ。
第2会場はりりしい「桃太郎」
さて、車をちょっと走らせて、第2会場へ向かいます。
道の駅いなかだて「弥生の里」に車を停めて会場へ歩いて行くと、ちょうど「田んぼアート駅」に列車が停まっているところでした。
エレベーターで塔の上に上ります。
この時期は待ち時間ゼロですね。
第1会場より後に田植えが行われた第2会場は、まだ色はあまり出てきていませんでした。
でも、輪郭はハッキリわかりますね!
石のアート惜しまれる人、新作はダイアナ妃
昨年まで二期連続で高倉健さんだった石のアート「惜しまれる人」。
今年はダイアナ妃になりました。
背面の石原裕次郎さんは前年に引き続き観覧できます。
俳句の石アートは昨年の「シン・ゴジラ」の田んぼアートが題材になっていますね。
全部見ても大人800円だから、全部見るのがおすすめ
入場料は第1会場300円(展望デッキ)+200円(天守閣)+第2会場300円=800円で超絶ハイクオリティな稲の芸術を見て回れます。
ねぶた・ねぷた祭りは夜なので、日中は田んぼアートへ。
そんな導線をうまくつかんで8000人の村に40万人もの観光客を呼び寄せる田舎館村。
でも、数字を追うばかりではなく、地元が主導となるようオリジナルの田んぼアートに立ち返るあたり、こだわりのつよさを感じます。
開催要項は田舎館村のホームページからご確認ください。
見ごろは7月下旬から8月中旬頃。
特に祭り期間は混みますが、一見の価値はありますよ。
【7/8再訪】もう第一会場はクッキリハッキリでした
札幌から友人が遊びに来てくれたので、田んぼアート見物に連れて行きました。
前回から10日経っての再訪です。
すごいことになってる!#田舎館村 #田んぼアート #青森 pic.twitter.com/CboRS3ZFRj
— さいとうみかこ(うらべっち) (@urabetti) 2017年7月8日
ヤマタノオロチの顔アップ写真を比べてみましょう。
10日間でこんなに変わるなんてすごいですね!
もう、これは見ごろと言ってよいのでは…。
田んぼアート商店街も営業中!
7月から第一会場の横に毎年恒例の田んぼアート商店街がオープンしています。
様々な地産フードやお土産の屋台が並んでいます。
田んぼアート足湯も。
源泉45℃なんですが、以前に比べて温度調整されたのか、それほどアッチッチではなくちょうどよかったです。
第二会場「桃太郎」も色が出てきています
少し田植えが遅い第二会場の「桃太郎」。
前回はまだ全体に水面の茶色と緑でしたが、だいぶ赤や白の色が出てきていました。
桃太郎はもうちょっと後が見ごろになりそうですね。
友人も、
「もっと『言われてみればそんな風に見える』ようなのを想像してたら全然違った。すごい!!」
と感動していました。
田んぼアートは曜日に関係なく7月~9月いっぱいは楽しめるので、県外からのお客さんを案内するにはとてもありがたいです。
ねぶた&ねぷた祭り、お盆の時期は行列ができるので、地元民はこの時期に見ておくのをおすすめします。
【7/24再々訪】見ごろ宣言の後で
3回目は関東から来たスタバ旅行家ケンタさんをご案内!
2017年は7/13に第一田んぼアートの見ごろ宣言が出ました。
7/8と24のオロチを見ると、黄色の稲が少し強くなっています。
今回は6階天守閣にも上がりました!
第二会場「桃太郎」もしっかりと発色
上はパノラマモード。下は動画。どちらかじゃないと普通のカメラ・スマートフォンでは撮れません。
日本全国のスタバを巡る旅をしているケンタさんも、この田んぼアートには感動しておられました!
青森県田舎館村の「田んぼアート」が本気すぎて日本人必見のレベル!
ケンタの日本全国スタバ旅 (Starbucks trip)
弘前スタバでこぎん刺しを体験し、弘前公園を散策したぼくは次に「さいとうサポート」のブログを運営しているさいとう…
8月下旬まで見ごろは続きますので、ぜひ夏休み、お盆休み、ねぷた・ねぶた観光の際に寄ってみてください。
本当にこれだけ写真や動画を並べても、実物の迫力にはかないませんから!
おまけネタ
絵柄発表された時の斎藤家の会話。
昨年シン・ゴジラやったから、ヤシオリつながりなのでは、とダンナが言ってて、( ゚д゚)ハッ!ってなったやつ。//
— さいとうみかこ(うらべっち) (@urabetti) 2017年5月20日
青森・田舎館の田んぼアート「ヤマタノオロチ」の絵柄発表 https://t.co/JqESFATkXb
ま、まさかね。
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