起業前の第一歩。赤ちゃんを背負って訪問PCサポートをしました
じゃあ、このメニューにいくらと書くか?
起業してから、なにかと頭を悩ませるのが、
「この仕事、いくらで請けたらいいか?」
ということです。
あまりに安いと、自分が続けていけないし、高すぎると相手が出せません。
相場があるような仕事なら、他の人の料金表を見て、見当をつけることができます。
「この人がこれだけもらってるなら、自分はこれくらいかな~」
と、経験や出来上がりを見て判断できます。
でも、まったく初めてのことで、他に相場が見当たらない場合、相手との探り合いになることも。
いま、わたしの仕事で一番大きいボリュームなのは、訪問マッサージ治療院の事務なのですが、これを個人でやっている人をネットでも見たことがないので、最初は手探りでしたね。
勤めていた時には考えたことがなかった、自分のスキル・技術への価格付け。
その第一歩は、整理収納コンサルタント後藤えいこさんへの訪問PCサポートでした。
自分のこんなスキルがお金になるの?
初めて自分のスキルに値段をつけたのは、札幌で整理収納コンサルタント後藤えいこさんに、訪問お片付けコンサルティングに来て頂いた時でした。
その当時のブログは↓こちら。
ダンシャレンの冒険 一の巻。: Alternative Note
サービスを受ける側だったのですが、昼休みに近くのカフェでお昼を食べながら、これまでの仕事のことなど話していました。
演劇NPOのスタッフをしていること、今は育休中でホームページとメールの管理だけ遠隔地でしていること、コールセンターでのパートのことなど。
そのうち、
「じゃあ、ホームページの更新ってどうしたらいいかわかるんですね?」
と質問されました。
ええ、まあ、理屈では。
HTMLファイルとか、その他構成しているファイルを、パソコンからサーバーにFTPソフトでアップロードしてあげれば……ということを、かなり噛みくだいてご説明しました。
「そのやり方がわかれば、自分でもできるようになります? 教えて下さい!」
と、なんと逆に後藤さんに訪問PCサポートを依頼されたのです。
しかし、当時は給与をもらう働き方しか経験したことがなく、自分で自分のサービスの料金を決めたことなどありません。
「でも、別に、わたしもプロのWEB会社とかにいたわけじゃないし、どこか学校とかで学んだわけじゃ無いし……。じゃあ、わたしがホームページの更新の仕方を教える代わりに、後藤さんが別の場所の片付けについてワンポイントアドバイスっていうのはどうでしょう?」
と提案しましたが、
「でも、美佳子さんが得てきたスキルは、それだけの経験があって自分で身につけてきたものだから、きちんと対価をお支払いしますよ」
って、言葉はちょっと違いますが、そんなことを言われました。
今思うと、プロで整理収納の仕事で食べている人に、技術交換で申し出る方が失礼だったわー、と赤面なのですが、当時は自分で自分の仕事に料金をつけるという発想が無かったのです。
いくらにするか、後日返答することにして、また昼食後の片付けに後藤さんと戻りました。
さいとうサポートのPCサポート(0.1回目)
その後、色々あって年を越しましたが、雪降る中、息子を背負って後藤さんの住むマンションにうかがい、2時間の訪問でHTMLの書き換え方、フリーソフトをインストールしてFTPアップロードをするやり方をお伝えしました。
たしか1200円/1時間で提案し、2時間の訪問でした。
パートの時給よりいいけど、プロのパソコンインストラクターよりは安い、というあたりで設定しました。
その後、後藤さんに言われたのが、
「ピンポイントで知りたいところを、わかりやすく教えてくれるのがよかった」
ということでした。
その評価が出てきた背景はこの3つでしょう。
1:わたし自身も、現場でわからないことを調べながら覚えてきたので、そのコツの部分を教えられること。
2:専門家ではないので、一般の人にわかりやすい言葉やたとえを使って説明できること。
3:コールセンターで受信の問い合わせ対応業務をしていたので、言葉でご案内する技術を持っていたこと。
昨年「さいとうサポート」を開業してから、少しずつ訪問PCサポート、ブログやホームページの運営・設置サポートもしています。
>サポート事例 | さいとうサポート blog
その種は4年前にあったわけです。
そして、今も後藤さんとわたしは、
「また引っ越しすることになりました。図面と写真を見せるから、家具配置の相談に乗ってください!」
「メールフォームがおかしくなりました。どうしたらいいですか?」
と、お互いにお金を行ったり来たりさせながら、スキルのやりとりをしています。
(今回の弘前イベントに関しては、まったくの友情で「来てー!」「行くよー!」で、やっています)
まだ片付けが仕事になると思われていなかった時代に開業したエコ・スタイル
後藤えいこさんが、整理収納アドバイザー1級を取得して、エコ・スタイルを創業したのが2008年。
「断捨離®」がブームになり、流行語大賞に乗ったのが2010年ですから、それよりも2年前のことです。
まだ、「整理収納アドバイザー」という言葉も認知されておらず、個人の家の片付け、それもコンサルティングや講座が仕事になるとは思われていなかった時代です。
お勤めを辞めて、まだ北海道で前例の無かった仕事を始められたこと。
勇気と言うか、無謀と言うか、先見の明と言うかは人それぞれでしょう。
わたしは、PC何でも屋的な仕事を始めていますが、家庭の主婦でもあり、家計の主な収入は夫の給与所得です。
保育園の送迎や食事の準備、洗濯・掃除・家計管理などなどは主にわたしの担当です。(夫も休みの日には家事をしています)
それはそれで、すべてを仕事に集中させられないもどかしさや、子どもの病気など様々なリスクと向き合いながらの両立、という難しさはあります。
でも、フリーランスで、定収入が保証されていない中で、自分の生活費や事業を運営する経費を生みだし続けていく、というのは、また違う覚悟が必要です。
個人のお宅に入って、その思いが積もって吹きだまりのようになった状況を解きほぐしていく、その中ではけっこうヘビーなこともあったのではないかと想像します。
でも、後藤さん、ひょうひょうと創業8年目のお仕事を続けられています。
身近にモデルの無い仕事を始めた女性としても、いま、色々と話しを聞いてみたいところです。
あなたにもある種
わたしの場合は、パソコン、WEBでの発信、電話応対と接客という、これまで経験してきた仕事や、自分が学んできたことが仕事の種になりました。
それは別に特殊なことでもなく、誰にでもあることです。
外にお勤めをしてこなくても、家事のコツであったり、好きなものの紹介であったり、子どもと接するのが好きだということだって、それを持たない人にとっては、お金を払ってでも得たいサービスの種です。
誰が・どんな状況で・どんなことを欲しているかを想像し、じゃあ、それにいくらの価格をつけたら売れるか。継続できるか。
それを考えたり、まず小さく始めてみることは、起業する・しないに関わらず、自分の中にある力を再確認してさらに芽を伸ばすことができます。
ココナラやクラウドワークスなどを眺めているだけでも、どんなスキルを求められているか見ることができて参考になりますよ。
【参考リンク】
>ココナラ
>クラウドワークス
>シュフティ
エコ・スタイル後藤えいこさんの整理収納講座・お片付けセミナー情報はこちら↓
>整理収納コンサルタント 後藤えいこさんを弘前にお招きします
☆お申し込み(後藤さんのホームページに飛びます)
お問い合わせ:札幌整理収納コンサルタント(整理収納アドバイザー) [Ecostyle] -エコ・スタイル-
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