青森県内で始業式前後に続いた中学生の自殺…。不登校児だったハハが息子に伝えたいこと
青森県は先週から夏休みが明けました。
小学1年生の息子、33連休が終わり、あくびしながらブーたれながらの登校です。
身体の割に大きなランドセルを背負って、終業式に持ち帰っていた上履き袋、サブバッグ、給食袋、水彩絵の具セット、プールバッグなどなど、少しずつ3日間かけて持って行きます。
あんまり時間ギリギリに出るから、わたしが手を引いて急がせたら、思い切り転んで膝をすりむいてしまったり。
ええ、ギャン泣きでいったん帰宅して手当てして、遅刻決定です。ごめん。
かつて、わたしは小学5年生の3学期から中学校卒業まで不登校していました。
一応、それまでは学校に行っていましたが、幼稚園の頃からイヤイヤで、よく親や先生に手間をかけました。
今また、自分がその立場になって思うこと。
「そりゃあ、楽しく学校に通って、勉強したり、スポーツをしたり、友だちと遊んでくれていれば、親は安心。でも、命を削ってまで行くところではないからね」
そんな元不登校児の母が、夏休み明けを迎えて思うこと。
夏休みが終わる前後に、青森県内で2人の中学生が自殺しました
夏休みが明ける前の19日、青森県東北町の中学校に通う1年生の男子生徒が「いじめがなければもっと生きていたのに」と書き残して自殺しました。12歳でした。
さらに、始業式翌日の25日、藤崎駅で浪岡中2年の女子生徒が「ストレスでもう生きていけない。二度といじめたりしないでください」とスマートフォンにメモを残して、命を絶ちました。13歳です。
亡くなられた子の、死を選ぶほど追い詰められた胸中を思うと苦しくなります。
心より、ご冥福をお祈りします。
親にとってこれほど辛いことはありません
自分が生み育てた子どもが、自分よりも先に死んでしまう。
それも自殺という形で。
親として、これほど辛いことが他にあるでしょうか。
もしも、自分の子どもが……と考えるだけで涙が出そうになります。
お腹の中で育み、
生まれたら昼も夜もない新生児のお世話をして、
離乳食を食べたとか食べないとか悩んで、
保育園・幼稚園の初めての集団生活にハラハラし、
七五三を祝い、
ランドセルを背負って学校に通う背中を見送り、
宿題しなさい、と声をかけて…
……それ以上は、まだわたしが知らない子育ての道。
12年間の1日1日、13年間の1日1日。
その積み重ねの先に、まさか自分に助けを求められずに死なれるなんて。
周りから責められる以上に、ご自分が責めておられるのではないでしょうか。
いじめられることも、いじめることもありました
わたしが不登校になったのは、いじめが直接のきっかけではありませんでした。
しかし、いじめの体験はあります。
被害者としても、加害者としてもです。
被害者としては、小2で転校して周りになじむ前に。
当時のいじめられっ子をかばったら、自分におはちが回ってくるというやつでした。
加害者としては、その当時クラス全体で行っていたいじめを止めもせず、同調していたこと。
積極的に手や口を出さなかったとしても、同じ教室の中にいて見ていたこと、笑っていた中にいたこと。
いじめについては、被害者も加害者も裏表で、いつ誰にそのカードが回ってくるかわからない状況でした。
スマートフォン、SNSがあることで、24時間つながってしまう時代の子どもたち
でも、それは学校だけでのこと。
子どもにとって、学校生活がかなりの部分を占めると言っても、学校から帰って来れば離れられたのです。
それが、今はスマートフォンがあり、SNSを通じて、いつでもつながってしまいます。
メッセージが来たら、「既読」したことが相手にわかったら、すぐに返信を返さないと。
スタンプもはずさないように、相手とかぶらないように。
お互いに縛り合う関係が、ベッドの中にまで続きます。
これは、LINEのようなグループチャットでのいじめを再現したもので、1~2年ほど前に話題になりました。
会話の間のとり方がリアルで、胸が苦しくなります。
最後は血の涙を流すホラー的なドッキリ画像があり、悲鳴も出るので閲覧注意です。
スマートフォンもSNSも、子どもにそのまま渡していいものかと不安になる親の1人です。
本当に辛かったら、学校へ行かなくてもいい
冒頭で、息子の手を引いて転ばしてしまったハハですが…。
今の息子が学校行きたくないと言うのは、だるいとか、眠いとか、遊んでいたいとか、勉強めんどくさいとか、いじわるするお友だちがいるとか、そういうレベルなんだけど。
— さいとうみかこ(うらべっち) (@urabetti) 2016年8月26日
夏休み明けに自殺する子のことを思うと、どこで本気のSOSに気づけるか。
そもそも、そこまで追いつめられるまでやるものか。
自分も小1の頃に、学校に行きたくなくて、親に引きずって行かれた記憶があります。
厳しい年配女性が担任で、「怒らないからおいで」と言われたのに、職員室でこっぴどく叱られました。
そういうことって、35年も経っても覚えているものです。
現状では、わたし(親)が仕事しているから、子どものお世話ができないので学校へ行けという理屈になってしまう。
— さいとうみかこ(うらべっち) (@urabetti) 2016年8月26日
夏休みに学童に行きたがらない息子を、無理に行かせなかったのは、子どもがいてもどうにか仕事できるからだけど、やっぱり集中できる時間が格段に減った。
息子が家を出る時は嫌々だし、帰ってからもグチグチいうけど、学校ではそれなりに他の子と遊んだり、勉強もがんばっているみたいなんだけどな。
— さいとうみかこ(うらべっち) (@urabetti) 2016年8月26日
うちで放っておかれて、YouTube漬けになるより子どもの為になると思っているのだけど、まぁまぁ。
たぶん、普通に学校に行っていた親よりも、わたしは諦めが早いでしょう。
「学校に行くくらいなら死んだ方がまし」という手紙を書いて不登校になったあの頃。
もしも、親が受け入れてくれなかったら、わたしはここにこうしていなかったことでしょう。
きっと、誰も本当に死なれるなんて思ってはいなかった。
いざという時に、その兆候に気づけるのか。
そして、大きく舵を切ることができるのか。
実際、今週はずっと息子が熱出して病欠している上に台風まで来て閉じこもってて思うように仕事できなくてあああもう!ってところはリアルにあるんですが。
迷った時には、「それでも生きていればこそ」と思い出せるように、ここに書いておきます。
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