有料セミナーのレポートは詳しく書いてはいけませんか?
イベント、セミナーのレポートを読むのが好きな斎藤です。
なにしろ育児中につき、気になったイベントの5割くらいは参加できていません。ぐぎぎ。
せめて、参加した方のレポートをTwitterやブログで追いながら、そのエッセンスだけでも味わっています。
わたしも、イベントに参加できた時は数日中にそのレポートをブログに書くようにしています。
そして、主催、講師、他の参加者の方にも見える場所に「こんなの書きましたよ」とURLを上げておきます。
しかし、有料セミナーのレポートは著作権違反、モラルがないという意見を見かけて考え込んでしまいました。
酷すぎる。有料セミナーを9000文字にわたって、しかも翌週にはレポートしてしまうって・・・。書いた人は悪気はないのだろうけど、ほどがあると思う。
— Yoshihiko Yoshida (@kagua_biz) 2013, 2月 27
はたして、有料セミナーのレポートはどこまで書いていいのでしょうか?
そんな自問自答する秋の夜長です。
有料セミナーの内容を書くのはいけないこと?
先のツイートにあった有料セミナーの参加費・人数・内容がわからないので、どれだけのことがあったのかはわかりません。
しかし、他にも「有料セミナーだからレポートは詳しく書けませんが~」という記載は見かけます。
講師、主催者、他の参加者への不利益になるということですね。
次に同じ内容のセミナーをする時に、見込み参加者が既に内容を知ってしまうと「ネタバレ」になってしまう。
その中には、「もう知ったからいい」と参加しない人が出てきてしまう。
というあたりが懸念されているのではないでしょうか。
本当にそうなのでしょうか?
劇団の作家が新作でも結末まであらすじをパンフレットに載せる理由
わたしが所属しているNPO現代座の代表で座付き作家の木村快は、劇のあらすじを事前に配るパンフレットや会報に載せます。
それも、起承転結の結まで書きます。
参考リンク>NPO現代座--約束の水
これは、スタッフ内でも異論が出るところではありました。いわゆる「ネタバレ」になるからです。 しかし、快さんは「演劇は筋立てを見せるものではない」と譲りませんでした。
戯曲作家と違い、誰が出演するかがほぼ決まっている上で書く座付き作家の意見です。
人が演じること、そこに集まった観客が共感して一体化することで、その場に生まれる劇場で共鳴することこそが、演劇の力だと考えていました。(と、当時最若手だったわたしは受け取りました)
これは、演劇界でも少数派です。
戯曲の構成や、演技者の技量、衣装、舞台装置、照明、音楽などに工夫を凝らして、観客に「見せる」舞台の方が多いのが実際です。
文章<画像<映像<<<(超えられない壁)<<ライブ
現代座の中ではコミュニケーション薄いデジタル世代のわたしでしたが、デジタルデータを扱うからこそ、情報量はリアルにその場にいる方が圧倒的だと感じています。
たとえば、1分間のスピーチがあったとします。
その内容を文章に起こせば数キロバイト、画像にすれば数百キロバイト、動画にすれば数百メガバイト、とデジタルに変換した際の量は桁違いに増えます。
そして、動画と現実の間には超えられない壁があります。
双方向の熱量や空気、匂いなど、まだまだ数値化できない要素がリアルの現場にはあります。
わたしが演劇やプロレスを愛し、なるべく現地へ出かけていく理由です。
セミナーや講座の内容を、そのまま書き起こして配信したとして、それはその場にいた人と同等の情報量を受け取っているのでしょうか?
それは、いくらなんでも情報だけを信じすぎていないでしょうか。
それぞれの胸の中にあるガイドラインを常識としないこと
上の意見は、わたしの個人的な意見です。
有料セミナーを開催する、あるいは登壇する方が、もし詳細なレポートを公開されたくないのであれば、ぜひその旨を最初にアナウンスしていただければ、それには従います。
これまでレポートを書いた時の判断ラインはこんな感じです。
- 配布資料のコピー再配布→×
- 「これはオフレコで」等と言われたことの公開→×
- 講演で話されていた言葉、スライドの文言の書き起こし→○
- 具体的な企業名、商品名を含む比喩や対比→△(文脈から要判断)
- 参加者からの質疑応答→○(ただし質問者の詳細は内容に応じて伏せる)
あとは、セミナーの金額や参加人数で加減したりはするかと。
参加したことはありませんが、1日で数万円単位のセミナーで、参加者が数人程度だと書かなさそうな気がします。ケチですね。
出来上がったレポートは、更新と同時に、主催側や講師の方が見られる場所に告知します。
もし差し障りがあれば、その時点でストップがかかるだろうし、かからなければ許容範囲だと判断しています。
記事化する時はマークダウン形式でメモる練習
ちょっと話しが技術寄りになりますが、この頃、ブログを早く書く練習としてマークダウン記法という書式に取り組んでいます。
参考リンク>文章作成やメモ書きにも便利、Markdown記法|Web Design KOJIKA17
マークダウンは、a-blog CMSを制作されている山本一道(@kazumich)さんからのツイートで初めて知りました。
@urabetti 見出しだけテキストに分けて、他の事はマークダウンで書いてますね。
— 山本一道@アップルップル (@kazumich) 2015, 4月 23
…この時、内心「マークダウン? なにそれおいしい?」って思っていたことをカミングアウト。
今回のように文字が主体の記事を書く時に挑戦しています。
上のメモのように「#」「##」など、#の数で見出しのレベルを分けておいて、箇条書きも「*」と半角スペースを入れておきます。
すると、後でブログに書く時に、マークダウン形式で貼り付けておくと、そのままHTMLになってくれます。
よく半角2つ入れ忘れて改行無しになったりしていますが。
セミナーのメモをする時も、章立てする時は#を使うようになりました。
マークダウンはまだ初心者なので、もうちょっと慣れたら記事化するかも。
そうして書いたレポートは、このタグにてまとめています。>さいとうサポート blog:レポート
今回は、しゅうまいさんのこちらのエントリーに触発されて書きました。
レポートを書くための時間を確保する、その日のうちに着手するなど、イベントレポートの書き方を具体的に書かれていて参考になりました。
参考リンク>ブロガーならイベント記事はすぐに書こう!そのためのコツ | しゅうまいの256倍ブログ neophilia++
インプットするだけではなく、アウトプットすることで身につけていく。
これからも、色んな場所に出かけて行って、その場で聞いたこと感じたことを、わたしのフィルタ越しに発信していきます。
もし、会場で必死にタイプしている姿を見かけたら、そっとしてやってください。
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