弘前ってどんな街? 移住2年半の道産子が紹介します

札幌市から青森県弘前市に移住して2年半が経ちました。
引っ越し日のブログ>引っ越しました。: Alternative Note

夫が生まれてから高校卒業まで育った街・弘前。読みは「ひろさき」。
人口約18万人で青森県第3位の都市。
ちなみに1位は青森市で約29万人、2位八戸市が約23万人。
「りんごと桜とお城の街」←このキャッチフレーズ、順番とひらがな・カタカナ・漢字がいつもあいまいで、調べてもわからなくなります。

そんな弘前市に来て、感じたことをまとめてみました。



-スポンサー広告-

りんごの街・弘前

リンゴの生産量が日本一で、弘前市が全国の約20パーセントを占めているそうです。 >日本国内の生産量 │ りんご大学
りんご公園、アップルロードなど、リンゴの名前を使った地名もあり、りんご花まつりやりんごハロウィンといった季節のイベントもあります。
農家と言えば、リンゴ農家が多くて、収穫の秋から冬を越えるまで、ほとんど「リンゴはもらうもの」という生活になります。
うちも、よく出荷できないりんごを、仕事関係の方からいただいてきます。 冷蔵庫にぎっしり。


冷蔵庫にぎっしりのリンゴ。野菜室にも。

冷蔵庫にぎっしりのリンゴ。野菜室にも。


桜の街・弘前

弘前城公園は国内でも有数の桜の名所。
外濠が花びらでピンク色に染まる「花筏(はないかだ)」は、昨年twitterで5万件を超すリツイートがされ、話題になりました。


北海道はソメイヨシノが少なく、エゾヤマザクラが主流です。
ピンク色の花はかわいらしいけど、満開でもそれほど密集してはいない。
ということを、北海道を出て初めて気づきました。
ソメイヨシノの満開になったところって、本当に花咲かじいさんの絵みたいにモコモコになるんですねぇ。

そして、弘前市民は、4月下旬からGW前半までの「弘前城公園さくら祭り」の頃に、どれだけ満開の時期が合うかにやきもきします。
商売をしている人にとっては、一年で一番の書き入れ時です。
普通の人も、弘前城公園付近の民家は、空きスペースを臨時駐車場として1回500円~1000円で貸していたりして、臨時収入を得る家庭もあるそうです。
夫が高校生の頃は、同級生が家の駐車スペースで棒振って入場整理やって稼いでたとかなんとか。

そんなわけで、桜の咲く時期は超重要!
春が近づくと毎日ラジオから開花予報や速報が流れます。
移住して最初の春は花が遅くて少なく、昨年はドンピシャ、今年は早すぎて4月末にはだいぶ散ってました。

お城の街・弘前


弘前城と桜

弘前城と桜


弘前のお花見と言えば弘前城公園。
お城と桜、お濠に散る花びら。
広い芝生で子どもたちも遊び回れるし、公園内の通りには出店が並びます。
さくら祭り開催期間中のピークだと、人・人・人!で1日35万人超えとか来ます。
人口の倍近くの人が、お城の公園に集まります。そりゃあ、混むわ。
今年は早咲きでGWには桜のピークを過ぎていたのですが、それでも226万人も来ていたそうです。

早咲きでも226万人/弘前さくらまつり (Web東奥) - Yahoo!ニュース

天守閣を支える石垣の改修工事の為、今年は内濠が埋め立てられ、そこからお城を見上げるというイベントにもなりました。 これから曳き屋をするイベントもあるそうです。 ふるさと納税で使用目的を石垣改修工事関連に限定した一口城主制度が大人気で、納税額がはね上がったとか。
弘前城石垣修理事業「弘前城が動く」 | 弘前公園総合情報

 弘前市が今年8月、ふるさと納税制度の内容を一新すると、納税額はわずか3週間で13年度実績を超えた。5種類の納税コースのうち、弘前城本丸の石垣大改修費用に充てる「一口城主」への申し込みが大半を占めているという。城下町・弘前ならではのアイデアであり、市民や市出身者の弘前城への愛着を物語っている。
Web東奥・社説20140921


埋め立てられた内濠を一般開放するのは、4月23日からでしたが、前日の22日に一口城主限定の特別内覧会もありました。
天気が良い日で桜もよく咲いていた日だったので、城主様がさっとパス出して、ゆったりと見に入れるのがうらやましかったです。
この特別感、うまいなあ!


うちは庶民なので、5月の連休後半に見てきました。
桜は少なくなってたけど、それでも人多かったです。
知ってたら早めに一口城主になっておくんだった…。


そして、城下町なので、弘前市の地名は「紙漉町(かみすきまち)」「鍛治町(かじまち)」「桶屋町(おけやまち)」「代官町(だいかんちょう)」など、昔からの名称が残っていて、とても細かい!

さらに、敵が侵入しにくい構造になっているので、道に迷いやすい!
なだらかに道がカーブしていて方向感覚なくすとか、一方通行とか、そもそも車2台すれ違うのも困難な道とか、普通にあります。

近代に道路が作られた北海道で育ったわたしには、なかなかの難所です。
最近やっと、中心部と新しめの城東エリアは迷うことが少なくなりましたが、普段行かないエリアだとスマホにナビさせてやっとです。

近代に空襲や災害などで大きく損壊しなかった街です。歴史ある建物もたくさん。 雪国なので、豪雪の時は車が通れなくなる道もあります。
道路拡張した方が利便性が良くなりそうな地域もあるけど、昔からの土地って難しいんでしょうね。


書店・手芸店が充実しているので、札幌から来ても不便を感じません

これは、まったくわたしの好みです。
弘前市には中三デパートにジュンク堂が2フロア分、土手町には大きな紀伊國屋書店があり、多少マニアックな本でも簡単に店舗で買えます。
他にも城東のTSUTAYAは最近改装して書店の面積が増えましたし、さくら野百貨店やヒロロ、ヨーカドーにも書店が入っています。
学園都市でもあるので、学生・教員が多いからでしょうか。

そして、手芸店も多い。
中心街の半径2kmくらいのエリアで、かしわや(ヨーカドー向かい)、つきや(紀伊國屋書店隣)、杉見糸店(上土手町)、しまや(百石町)、トーカイ(野田)があります。
全国チェーンのトーカイ以外は、弘前だけのお店ですね。
他に、駅前に「コットンハウス」といういかにも手芸店らしいお店に入ったら、がっつりアパレル用の生地を売るお店でびっくりしたことがあります。

札幌では小さな手芸店や、大手の支店が閉店するのを見てきたので、手仕事好きな人がちゃんと地元で買い物をしているのに感心しました。
週末にはハンドメイド系のイベントも各地で開催されていますね。


カフェ、ケーキ屋、雑貨店、美容室も多い


ケララ(御幸町)

ケララ(御幸町)

コトカフェ(2016年6月閉店)

コトカフェ(2016年6月閉店)

完全に印象なのですが、おしゃれなカフェ、凝ったスイーツを売るケーキ屋さん、雑貨店、美容室、洋食レストランが、人口の割に多い気がしています。
最低賃金600円台なのに?、って衝撃でした。(移住した頃で654円だった)
学生さんが多いからなのか、富裕層ががっつりお金持っているのか、謎なところです。
青森市に住んでいる人から、
「情報誌で新しいオシャレなお店を見ていいなって思うと、たいてい弘前なのよねー」
と言われたこともあります。

女子旅で人気の旅行ガイド本「ことりっぷ」も、青森県では弘前だけが単体で出ています。
もう一冊は、「十和田・奥入瀬 弘前・青森・恐山」と幅広いエリア

なんか濃い人が多い

お城の街だから、保守的な気風かと言うとそうでもなく。
先日の市議会選挙でも、共産党の女性議員が得票数トップ当選しました。
いや、自民党が4人候補者出してるとかあるんですけどね。
でも、ニュースで見てびっくりしました。

輩出した有名人も、寺山修司、鎌田慧、人間椅子、船木誠勝、前田光世とか、独立スタイルな人が多い。

弘前でできた友人も、自分の世界を持っている人が多く、わたしのように横並びが苦手なタイプには気楽です。

つながりも濃い

札幌にいた頃は、会社での知り合い、近所の知り合い、子育てつながり、趣味の友人(人形・プロレス・TRPG・舞台)、それぞれが混ざり合うことは、ほぼありませんでした。
それが、こちらに来てからは、「友だちの友だちで、たいていつながる」状態になってきています。
「元同僚の勤めるお店に、息子がお世話になった保育士さんが通っている」とか、
「仲良くなった近所のママが、ハンドメイド友だちの親友だった」とか、
そういうことがごろごろあるのです。

おかげで、札幌の時のように仕事の顔と人形遊びの顔を使い分けることもなくなりました。
だって、すぐにばれるんだもの。

【移住者限定】ひろさき初心者交流会に参加します

Facebookでこんなイベントが流れてきたので、参加することにしました。
【移住者限定】ひろさき初心者交流会

夫は弘前の人だし仕事で帰りが遅いので、5歳息子と2人で参加してきます。
どんな人が、どんな思いで移住したのか、今はどう感じているのか、話しを聴けるのを楽しみにしてます。
息子のお世話に手をとられっぱなしになるかもしれませんが。

そんなきっかけで、今のわたしが紹介する弘前をまとめました。
まだまだ、ねぷた祭りのこととか、雪のこととか、津軽弁のこととか、色々書きたいことがありますが、また追々ということで。

ともあれ、よく言われる
「札幌から来たら、こっちなんて何もない田舎でしょ-?」
に対しては、
全然不都合ないし、ここ充分に都会ですよ?
って答えます。
あれ、京都の人みたいに裏を読まないといけない言葉なのかな、もしかして。
まぁ、大ざっぱな道産子なんで、そのへんは失礼あるかもしれませんが、どうぞよろしく!

-スポンサー広告-