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数字を上げない移住者にもウェルカムと言えるかどうかが鍵

ちょっと告知が続きます。

1月22日(日)に開催される、「あおもり回帰1000人会議in弘前(主催プラットフォームあおもり) 」にゲストとして参加します。

他のゲストはリネン作家の岡詩子さん
りんご公園で息子が摘花を教わった弘前シードル工房kimoriの高橋哲史さん
あのタワーバーガーのカフェレストランデュボワのオーナーの井上信平さん
と面白いことをしている人たちです。

これは、わたしも色々聞いてみたい!

詳しい内容とお申し込みはこちら↓をご覧ください。


そんな折、このニュースが流れてきまして、道産子としては読みに行くわけです。

Yahoo!ニュースの方が消えていたら、こちらから。

……これ、最初に見た記事タイトルと切り出し方が変わっているんですけど。

 2015年の住民基本台帳人口移動報告(総務省統計局)によると、東京都の日本人人口社会増(転入超過)は8万1696人増。埼玉、千葉、神奈川の3県を加えた東京圏でも計11万9357人増だった。

全体に人口減少化の中で、首都圏の増加ぶりが突き抜けてますね。

細かく自治体のホームページを見ると、ワースト1の北海道でも札幌市は増えています。

そんな状況の中で思うこと。


理想の移住者像を求めたら理想の移住地を求められるよね



たぶん、自分は移住というテーマのイベントに、
ちょうどよく合うのだと思うのです。

夫が弘前出身のUターンで、
道産子のわたしはIターン。

小さな子連れの移住者で、
いつの間にか自分で開業して仕事してる。

いつも顔と名前を明らかにして情報発信して、
弘前・青森県の魅力をたくさん伝えて、
伝統工芸のこぎん刺しを始めてみたりもしている。

一見、理想的な移住者像ではないでしょうか。
いやらしい言い方ですが。

ただ、1回目・2回目の移住者限定交流会に参加して思ったのは、
「配偶者や家族・親族が青森の人がとても多い」ということ。

すでに、その地域に行く理由が十分にあるのです。

むしろ、他を選ぶ理由がない。

そうではなく、
「将来は地方で暮らしたい」
という人の目をどうしたらここに向けさせられるのか?

それは、どの地域も色々と探しているところです。

イベントをしたり、
パンフレットを作ったり、
動画を作ったり、
アンテナショップを作ったり、
移住促進の窓口を作ったり。

全国各地の地方が行っています。

わたしは20代で全国を回る劇団に入って、
北は北海道の猿払村(稚内の隣)から、
南は沖縄県の宮古島まで行って公演をして、
その地域の人と交流をしてきました。

どこも、美しい自然やおいしい食べ物があり、
伝統的なお祭りや、手工芸品があります。

人情も豊かです。

じゃあ、その中でここを選んで来てもらうには??

青森県、決して条件はよくありません。

まず首都圏から遠いし。

雪がすごく降るし。

地元の言葉がわからないし。

なんか閉鎖的なように見えるし。

最低賃金は全国最低値より1~2円高いくらいだし。

条件で勝負したら、
首都圏にアクセスがよくて、
仕事も住宅もある地域に勝てません。

数字にプラスにならない人を受け入れられるか

一つキーになっているのは、
自治体にとって理想の移住者ではない人をどこまで覚悟をもって受け入れられるか?
ではないでしょうか。

理想の移住者というのは、
若い。
ここで結婚する。
ここで子育てする。(人口増加)
よく働き、よく納める。(税収アップ)
起業して雇用増やしてくれたら最高。(雇用アップ)
健康。(医療費かからない)
既存の住民と摩擦を起こさない。
ここにない技術・知識を持っている。
人が減っている産業を継ぐ。

というイメージ。

そうではない人、
自治体にとって手間がかかったり、
医療費などお金がかかったり、
既存のルールを変えなきゃいけなかったり、
異なる価値観を持ち込んでくる。
心身上の理由で働けない。
結婚する気も子育てする気もない。
定住する気もなくて、また別の場所に行くかもしれない。

そういう人に対してもウェルカムと言えるかどうかじゃないかなぁと思ってます。

例えば、自分は元不登校児で札幌のフリースクールの一期生だったのですが、
そういう場や親の会が、移住前にサーチしても見つからなかったのですね。

だけど、2016年に西目屋村の小学校が受け入れを表明しました。

これが4年前にあって、
西目屋村が子どもの医療費も保育費も無料なことを知っていたら、
わたしは西目屋村を移住先に選んだかもしれません。

…夫が弘前出身なので納得するかはわかりませんが、
北海道からの移動時間(7時間)を思えば、
西目屋村は車で20~30分ですから通勤圏内です。

札幌市が先月、同性カップルのパートナーシップ認定を発表して話題になりました。

何らかの生きづらさ、社会へのなじみにくさを抱えて生きる人にとって、
その問題をわかっている地域、
それでもよかったらおいでよと言える地域は、
利便性とは違う魅力を持つのではないでしょうか。

まぁ、最近はそんなことを考えてまして。

口がそう達者ではないので、先に文章で書いておきました。


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