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21世紀生まれの息子にはテレビより動画の方が簡単なようです


働くハハにとっての戦場、夕方のドタバタ時のことです。
夕食の支度をしているわたしに、
「かあちゃーん、ポケモン見たーい! つけてー」
と、息子がリモコンを持って来ました。

「…ったく、それぐらい、自分でやんなよ」
イラッとしつつ、録画していたポケモンをつけてやりました。
でも、これ、珍しいのです。
2009年生まれの息子は、普段タブレットでyoutubeの動画を見ている方が多いのです。
若者のテレビ離れが言われて久しいけど、幼児のうちからもう始まっているよ?という話し。


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リモコンが複雑すぎる


うちのリモコン

うちのリモコン

これ、うちのリモコンです。普通ですね。
パナソニックのテレビとBDレコーダー。
ボタンがたくさん。さらにレコーダーの方はカバーを開けた下にもボタンが並んでいます。

録画した番組を見る為には、

  1. BDレコーダーの電源ボタンを押す。テレビも連動してONになる。逆にテレビのリモコンだとレコーダーがONにならない。
  2. 再生ナビのボタンを押す。
  3. ▲▼ボタンを押して、見たい番組まで移動する。番組名は漢字混じり。
  4. 毎週録画している番組は自動でまとめられているので、番組を選んでから、見たい回を探す。
  5. 再生ボタンを押す。

これだけの操作が必要です。
番組のサムネイルが小さく出るのですが、出だしがCMだと目的の回が探せません。
カタカナと漢字が読めない息子は、見たい回を選べないのです。

さらに、再生ナビを押してもDVDを見た後だと、DVDのナビが立ち上がってきて、ハードディスクに録画した番組が見られません。
たしかに、これは幼児には無理だわー。

リアルタイムのテレビ番組を見ようとしたら、地上波かBSかを選んで、チャンネルボタンをしばらく押さないといけません。 地上波がNHK2局+民放3局の弘前でも。

昭和50年代はシンプルでした


浪岡の昭和館に並ぶデッキ

浪岡の昭和館に並ぶデッキ


思い返すと、昭和50年代の家電はシンプルでした。
テレビは回すチャンネルから、ボタン式のチャンネルに切り替わっていった頃。
木枠に入った家具調のテレビでした。
そうそう、こんなの→オサーン的 懐かしシリーズ 其の六 | Mojo Club Weblog

ビデオデッキはベータでした。

浪岡道の駅の近くにある昭和館で見て、懐かしかったですね。
わたしが子どもの頃のビデオ再生の仕方。

1. テレビの2チャンネルを押す
2. デッキに「ダンボ」と書かれたビデオテープを入れる
3. ボタンを押して巻き戻す
4. 再生ボタンを押す

幼児にも簡単です。
テレビ放送された「ダンボ」、黒柳徹子さんのナレーションが入っていたっけ。テープがすり切れるまで見ました。

テープがもったいないから、そうたくさんは録画しなかったし、予約録画もありませんでした。
テレビはリアルタイムで見るものでした。

タブレットの音声認識の方がやさしい


youtubeでくれしんを見る息子

youtubeでくれしんを見る息子


息子はこの頃、ほとんどテレビを見ません。
毎週録画予約している妖怪ウォッチ(BS)とポケモンを、一番新しい回を1~2回見て終わりです。
(どんどんたまるから消したいけど、嫌だと言う)

もっぱら、タブレット端末でyoutubeの動画を見ています。
今は「クレヨンしんちゃん」にはまっています。下に外国語の字幕が出ているやつです。

タブレットはサムソン製の4年前の物です。
いただきもので、ちょっと前までは音声認識が息子の言葉をわかってくれませんでした。
一生懸命ゆっくりと区切って
「お・ぷ・てぃ・ます・え・くす・ぷ・ら・い・む!」
とかしゃべっても、
「ふーふー」
と変換されて、Yahoo!が出てきたりしてました。

でも、5歳を過ぎて、発声・発音が大人に近づいたようで、この頃は音声で検索できるようになりました。

1. タブレットにさわって起動させる(ロックかけてません)
2. ホーム画面にある検索窓のマイクアイコンを押す
3. 「クレヨンしんちゃん」「レオンちゃんねる」など見たい番組をしゃべる
4. 検索結果に動画のサムネイルが出ているので、見たいものを押す

これで、目的のものが見られるのです。
しかも、見終わったら関連動画が並ぶので、次々と指でさわるだけで見られます。

幼児にとっては、こちらの方が操作が簡単で、時間を気にすることがなく見ることができるのです。

※もちろん、変な動画を見ないように年齢制限フィルタはかけています。
それでも漏れることがあるので、なるべく一人にしないようにしています。

デジタルネイティブ世代の息子にとってテレビは面倒で怖い

2009年生まれの息子にとっては、テレビは録画して見るもの。
それも、テープという容量が物理的にわかるものではないので、いくらでも録画できると思っています。
説明しても理解しにくいようですね。
わたしたちは、テープを巻き戻したり入れ替えていたりした経験を、デジタルに置き換えているから理解できるのでしょう。

CMも早送りするのが当たり前なので、たまにリアルタイムで番組を見ているとCMを飛ばしたがります。
また、見終わってから、「今のもう1回見たい!」と無理難題を言います。
あらかじめ録画していないと見られないということも、目に見えていないのでわかりにくい。
バラエティのように、「続きはCMの後で!」も通じません。もう見るのやめちゃいます。

大人向けのドラマ、映画、それにニュースも怖がって見ません。
確かに、フィクションもニュースも殺人や事故の話題ばかり。
殺人現場のリアルな再現映像、本当に必要ですか?

レンタルDVDも、店頭でホラーやアクション映画のショッキングな場面が大音量でかかっていて、息子が悲鳴を上げて逃げて以来、ほとんど行かなくなりました。行っても怖がって車から降りてこないのです。あれ、本当にレジ周りや出入り口など、子どもも通る場所でやらないでほしいですね。
わたしが小学校高学年くらいの頃にビデオレンタル屋が始まったけど、予告編をそこかしこで流したりはしていませんでした。
ホラー映画のパッケージが並ぶ棚を、おそるおそるのぞいたり、見ないように通り過ぎたりしていた記憶があります。

生まれた時からパソコンもケータイもインターネットも普及している「デジタルネイティブ世代」の息子。
見たいものだけ選んで見る方が簡単。
大人だってネットでは見たい情報しか見ません。
それぞれバラバラな番組を、バラバラな時間帯に、テレビやスマホやタブレットで見ながら育つ子どもたち。

昭和のわたしたちが、友だちと昨日見た番組の話しで盛り上がったりしたことも、過去のことになりつつあります。
昔なつかしの番組を集めた番組、というのも、20年後には無くなっているのかもしれません。

テレビの視聴率低下を嘆く業界の人は、ちょっとこの複雑化した仕組み、刺激的な番組作りを見直してみてはどうでしょう。
子どもの頃からテレビを見る習慣が無ければ、当然、若者、大人になっても見ませんよ。

わかっちゃいるけどやめられない

どちらにしても、機械に子守を長時間させてはいけないよっていうのはわかっているんですけどね。
母親1人、子ども1人の夕方、たまにいっしょに料理したりもするけど、急いでいると手伝われる方が時間がかかって。
少なくとも、見せっぱなしにはならないように声かけしながら、見守っていきたいです。


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