選択されているタグ : 五所川原市 , 地域ニュース , 立佞武多

五所川原立佞武多、2016年の新作「出雲の阿国」のおみ足拝見!

五所川原市立佞武多(たちねぷた)の館

五所川原市立佞武多(たちねぷた)の館


北海道から来た父とわたし、息子の三世代でめぐる五所川原ツアー。
金木で太宰治の足跡をたどった後は車で20分ちょっと移動して、五所川原立佞武多(たちねぷた)の館へやってきました。

ここ、昨年の立佞武多祭りの時に来た時は、角が開いて高さ20mを超す立佞武多がズンズン出てきていたんですよ。


立佞武多祭りにて

2015年、五所川原立佞武多祭りにて


あの時は見られなかった立佞武多の館の展示、制作中の立佞武多を拝見。
今年の新作「出雲の阿国」のなまめかしいおみ足も見ることができました。


6階建ての建物で巨大な立佞武多をじっくり拝見


立佞武多の歴史、特徴を説明する動画上映

立佞武多の歴史、特徴を説明する動画上映


立佞武多の館は、入館自体は無料ですが、展示部分は大人600円、小中学生250円がかかります。
しかし、JAF会員がいると、会員証の提示でみんな10%割引になります。 父上、ありがとう!

ちなみに、建物裏の有料駐車場は入場券提示で2時間無料です。

まずはエレベーターで3階まで上ります。
ちょうど立佞武多の解説を大型スクリーンで上映しているところでした。

これまでの歴代立ちねぷたが次々と登場します。

映像の後は、スタッフのお姉さんから解説がありました。


3年前の立佞武多・陰陽師

3年前の立佞武多・陰陽師


この陰陽師の立佞武多は、2013年に初出しして、昨年までに3回出場したので、今年の祭りには出ないそうです。
この館に収めておける台数が3台で、経年劣化の危険性もあるため、新作の立佞武多が完成したら入れ替わりに解体されるとのこと。

えー!! この陰陽師の穏やかな顔つきがとても好きだったのに!!

内心ショックでした。ついつい写真撮り過ぎます。


柔和な横顔

柔和な横顔

陰陽師を背景に父と。撮影:息子

陰陽師を背景に父と。撮影:息子


この巨大な立ねぷたたちは22mほどあり、特殊な針金と紙で制作されているので、風速15mまで耐えられるんですって!
まぁ、もし祭りの日にそんな強風が吹いたら、曳く人の方が運行どころじゃなくなるでしょうが。
それくらいの耐久性があるそうです。


上映と解説が終わったら、またエレベーターで4階に登ってから、立佞武多の展示されているホールの壁際のスロープに従って下りていきます。


運行時は見られなかった角度で

運行時は見られなかった角度で


そうして、360度から立佞武多を見られるのですね。さすが、うまい。

運行に参加する人の正式な衣装や、ご当地出身の演歌歌手吉幾三さんの展示もありました。昨年もご本人が来て歌っていましたね。


運行参加者の装束

運行参加者の装束

ご当地出身・吉幾三

ご当地出身・吉幾三


制作工房には出雲阿国の足が!


いったん、展示スペースを出てから、もう1つのエレベーターに乗って3階へ。



ここでは立佞武多の製作所で、実際にねぷたを作られている姿が見られます。
なんと、紙貼り体験も無料でできるそうです!


まだワイヤーの骨組だけの部分が多かったけれど、一部は紙貼りと色付けも終わって組み立てを待つ状態になっていました。


すでに彩色されたパーツも

すでに彩色されたパーツも


ペディキュアで紅く爪を塗られたおみ足…!

そう、今年の新作立佞武多はこちら。


平成28年度新作立佞武多の図

平成28年度新作立佞武多の図


「歌舞伎創生 出雲阿国」です。

 出雲阿国は安土桃山時代の女性芸能者である。
はじめは、諸国の寺社境内で、勧進のための舞を奉納していたが、自分の踊りを喜んでくれる、里や町の人々のために踊る事の大切さを悟っていく。
 後に、少女による小歌踊り「ややこ踊り」を基にして、「かぶき踊り」を創始した事で知られるようになり、それが様々な変遷を経て、現在「世界無形文化遺産」に指定されている歌舞伎が出来上がる事になる。
 不安感や閉塞感が、巷に蔓延する乱世の世でありながら、人々の笑顔を作り上げていく、優しくも気丈な阿国の姿は、現代社会の様々な荒波に立ち向かう女性像を彷彿させる。
 場面は、阿国がかぶき踊りを舞っている姿。背景の大きな番傘は見送りに表現する歌舞伎大人気の演目「助六」がさしているもの。
 立佞武多が巨大灯篭復活の源流として、益々大入りする事への願いと、困難に立ち向かう日本人の不屈の精神を表現。
立佞武多の館 :: 立佞武多の館ご案内 -たちねぷたのやかたごあんない- :: 立佞武多製作所より引用)

華やかな立佞武多になりそうで、楽しみですね!
7月下旬完成予定。運行は8月4日~8月8日です。


展望レストランでひと息


またエレベーターに乗って6階へ。
ここには展望スペースを兼ねたレストランがあります。
レストランと言ってもフードコート的な気軽なタイプのものですね。

五所川原の街を見下ろしながら、
あのあたりを立佞武多が「ヤッテマーレーヤッテマーレー」のかけ声とともにずんずん進む光景を思うと痛快です。


6階展望レストラン春楡

6階展望レストラン春楡


りんごシャーベット

りんごシャーベット

郷土料理の「けの汁」定食などもあるようですが、昼食は済ませていたのでりんごシャーベットを食べました。

金木でラーメン食べてから休憩してなかったので、ホッとひと息。

甘酸っぱいシャーベットが心地よかったです。


立佞武多祭りが始まる前に見に行きたい場所でした


昨年、初めて五所川原立佞武多を見に行きましたが、当日夕方に着いたので、もう立ねぷたは出払っていて館の中は空っぽでした。

運行の時も、道ばたで座って見ていると、近くを通る時はほとんど見上げっぱなしです。
高さ20m超え、4階建て分の高さですからね。へたするとねぷたの足の裏しか見えない。

ですので、立佞武多祭りをより楽しむ為には、制作中の期間から一度ここに観に行って、近くから見たり上から見たり、できれば製作体験もしてから本番を迎えると2倍美味しいのでは?と感じました。

わたしの父も、翌日にはまた北海道へ帰りましたが、ぜひまた祭りの時に運行している立佞武多を見たいと話していました。

弘前からは車で40分ちょっと、青森市からも同じくらいでしょうか。
意外と周りの弘前市民にも立佞武多祭り未経験の人がいますが、もったいない。
(弘前もねぷた祭り最中なので、ねぷた大好き勢は弘前から出られないというのもある)

特に巨大ロボにわくわくする方はぜひ。
あの建物の角が開いて出陣する様、もっと感動して見ることができますよ。


【追記】7/23完成形も見て来たよ!



【追記】8/8運行最終日も見て来たよ!


立佞武多の館(たちねぷたのやかた)

  • Tel 0173-38-3232(代表)
  • web http://www.tachineputa.jp/
  • 住所 青森県五所川原市大町506-10
  • 駐車場 裏手に有り。入場券提示で2時間無料


【関連記事】