? Roads to Lord Play Report「おかえりの樹」1
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花びらヴォーケンのデータ
おかえりの樹
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うらべっち(以下GM):それでは、Roads to Lordのテストプレイ「おかえりの樹」を始めたいと思います。

やしち(以下ヴォーケン):ぱちぱちぱちぱち。

〜 プロローグ 〜

GM:さて、そんなわけであなたはロードンから東に二日くらいのカゼル村にふらりと立ち寄っています。

ヴォーケン:なんででしょうかね?

GM:なぜでしょう。なんとなく、としか言いようがない気分ですね。

ヴォーケン:森までの隊商の護衛任務の仕事をしていて、帰り道を歩いているところ、ということにしとこう。

GM:ここ最近はお花見日よりで、細い街道沿いにうすもも色の花が満開になっています。この花々は日本で言うと桜のような植物なんですけど、ここでは春の霞の樹と書いて「エマルムド」と呼びます。

ヴォーケン:春霞樹(エマルムド)ね。あぁ、俺の郷の春霞樹とは違って、色合いが濃いなぁ。

GM:そんな風にあなたは春霞樹が咲き乱れるカゼル村に立ち寄りました。そよ風が通りすぎていくたびに、花びらがひらひらと光を浴びて舞いかかってくるような、たいへん美しい風景です。村に足を踏み入れた瞬間、あなたは奇妙ななつかしさを感じます。

ヴォーケン:なつかしさ?

GM:別に感情値が上がるワケじゃないからね。(それは別のゲーム)

ヴォーケン:ふむ、花見をしている人はいない?

GM:お昼休みどきに手を休めている農民たちが、春霞樹の木の下でお弁当を広げて昼食を楽しんでいます。

ヴォーケン:ほほう。じゃあ、そのオッサンに聞こうかな。

GM:話しかけますね? じゃあ、コミュニケーション・ロールをしてください。【魅力】+2D6で判定。

ヴォーケン:むむっ、いきなり戦闘の可能性! (コロコロ)13。

GM:13…“相手はあなたを邪険に扱う”。戦闘の可能性チェックはD100ロール(コロコロ)。“相手はあなたを追い払おうとするだけで襲われることはない”か。 オッサンは「兄ちゃん、そこに立たれると陽が陰るんだけどなぁ」 渋い顔をします。

ヴォーケン:「あー、すんません。ところでこの村はなんといいますかねぇ?」

GM(オッサン):「ここかい? ここはカゼルの村っていうんだよ」とつっけんどん。戦闘にならなかった場合のチェック(コロコロ)、恋愛はしない、と。あなたが彼らの元を去ろうとしていると、ちょっと……この場合は【反応】かな? 【反応】ってなんだっけ?

ヴォーケン:【反応】って要するに運動。DEX。

GM:運動じゃないんだよなぁ、感覚って何に当たるの?

ヴォーケン:【心魂】じゃないの。Bローズでいう気力と、感覚と、霊感と、自我を足したようなのが【心魂】。

GM:んじゃ、【心魂】でロールしてください。

ヴォーケン:2D6+【心魂】+〔冒険者〕称号の+2で(コロコロ)17!

GM:あなたの後ろで「似てるよなぁ」「ああ、似てる」という会話が聞こえてきます。

ヴォーケン:じゃあ、その声に「は? なんですかいのう?」

GM(オッサン):「いやいや、なんでもないよ」

ヴォーケン:ずずいと「ちょっと気になりますのう」 にこやかにしながら話しを聞く。

GM:あ、【魅力】RRは同種族に対して+5と書いてあった。

ヴォーケン:するとさっきの判定は18。

GM:18だと“いいようのない恐れを感じる”。彼らはあなたが手にした短剣を見て、兵士かな? とビビリます。
(オッサン):「いや、なんでもないですよ、なんでもないっすよ」

ヴォーケン:「初対面でぶしつけでしたのう。わたしはヴォーケンという男でして。今晩の宿を探しているんですよ。どこかありませんかね?」 

GM:はいはい。援助・取引ロールは48。“相手はあなたを恐れるあまり無料で情報をくれる”。
(オッサン):「宿かい? この村には一軒しかないんだよ」

ヴォーケン:「一軒? で、どこですかいのう?」

GM(オッサン):「春霞(エマルウン)亭という宿がこの先の右側にあるんだよ。」 なんとなく周りの人たちが目と目で会話をしている雰囲気。

ヴォーケン:じゃあ、とりあえず先に進んでいきます。

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GM:人口1000人程度の村なのでこぢんまりとした町並みです。基本的に自給自足しているので、店といっても雑貨屋さんや鍛冶屋さんがあるくらい。その中に、「春霞亭」という宿があります。

ヴォーケン:じゃ、「春霞亭」に「たのもーう」と入っていこう。

GM:すると、てててててっと小さな男の子があなたにむかってかけてきます。だいたい3つくらいの男の子です。「パパー!」とあなたのひざにすがりつきます。

ヴォーケン:「おお、よしよし。ぼうず、ママはどこかな?」

GM:子どもはくるりと振り返って「ママー、パパだよーっ!」と。

ヴォーケン:「はぁ? わしは何か間違えておられるのかいのう?」

GM:すると奥から女性の声が。「カッシュ、どうしたの?」

ヴォーケン:「あ、ここの方ですかいのう」

GM:奥からエプロンをつけた店員さんとおぼしき女性が出てきます。年の頃は24、5歳くらいの穏やかな雰囲気の女性。

ヴォーケン:「ゴホンゴホン、たのもう」とあらためて。

GM:彼女は「おかえりなさい」と言って、すぐにハッとしたように「あ、ごめんなさい。あの、いらっしゃいませ」

ヴォーケン:微妙な表情で「ははは、なかなかめずらしい宿でございますな」

GM(女性):「いえ、あの、すみません。人違いでした」と、頬を赤らめる。

ヴォーケン:「実は、旅の者でヴォーケンと申しますが、宿を都合してくださいませんかのう」

GM(女性):「あ、はい。お泊まりですね?」ところで宿の料金っていくらくらいだったかな。…木賃宿で1Cpと書いてある。

ヴォーケン:1Cp、高いなぁ! 野宿するかのう。

GM:食堂などの設備がない木賃宿で1Cp、食事付きの安宿だと5CPですが。

ヴォーケン:ちょっと待て、高いぞ! 1Cp=5000円だとすると、木賃宿で5000円、まともな宿で25000円もするとはどういうことだ?!

GM:それは1Cp=5000円だと思うといけないんじゃない? 1Cp=500円〜1000円くらいじゃないの。

ヴォーケン:ふむ。とりあえず値切ろう。「実は、わしはあまり金がないので、できれば一番安い泊まり方ができるといいんですがのう」

GM:じゃあ、コミュニケーションロールをしてください。

ヴォーケン:12+2D6だね。(コロコロ…出目は9、人間族の魔数)回った! もう一回は4。9+4+12で25だ。むやみにさわやかな笑顔で交渉。

GM:でも、25だと…「相手は誰とも接触したくない」という微妙な…。

ヴォーケン:だからこのコミュニケーション表が微妙なんだって。

GM:えーと(コロコロ)襲われることはありませんね。

ヴォーケン:当たり前だ! よし恋愛ロールは俺にさせて。(コロコロ)。あ、59だ、てんでダメ。

GM:しかし微妙ですな。女性は「お食事などつけないという形でしたら1Cpでご用意できますけれど…」

ヴォーケン:「うーん。あいにく食糧の持ち合わせがないからのう。しかし、食事を用意してもらうには金が足りない。そこでだ、朝食はカットで晩飯だけ一番安い定食で、というならどうでしょう?」

GM(女性):「そうですねぇ」と彼女が当惑しています。すると、横でカッシュ君が「パパ♪」と言っているのを見て、心動かされた様子です。「じゃあ、お客さまとしてのご飯はご用意できませんけど、わたしたちのお客さんということで、わたしたちと同じ食事でかまわなければ良いですよ」

ヴォーケン:「おお! それで結構です」

GM(カッシュ):「パーパ♪」

ヴォーケン:「はっは、ぼうず、おまえのおかげだぞ」

GM(女性):「カッシュ、この人はパパじゃないのよ。そんな失礼なことしちゃいけません」

ヴォーケン:「ほう、カッシュというのか。ほれ」と指を出して小さな手を握り返す。「じゃ、ご対面の握手」

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GM:そろそろ夕食という頃に、奥から薪を持った壮年の男性が一人入ってきます。

GM(男性):「おや、エフィーネさん。お客さんかい?」

ヴォーケン:軽く会釈。

GM(男性):「こんな時期にめずらしいね。どっから来たんだい?」

ヴォーケン:「仕事の帰りですからのう。森の方から来たんですが」

GM(男性):「森の方から?」

ヴォーケン:「ええ。森まで行く隊商についていきましてのう」

GM(男性):「そうですか。それは無事で何よりでしたなぁ。あそこは『帰らずの森』として有名ですから。あ、ちなみにわたしはロイドと申します」

GM:さて、夕食の準備が整いました。君とエフィーネとカッシュとロイドの4人で、家庭的な食卓になります。主菜は川魚の塩焼き。

ヴォーケン:「おお、魚は好きですのう。わしの育ったストラディウムでは生魚を喰う習慣がありまして」

GM(ロイド):「おや、ストラディウムからいらっしゃいましたか」

ヴォーケン:「生まれはストラディウムですからのう」言葉はストラディウム南方なまり。

GM(ロイド):「そうでしたか。なんだってストラディウムからこんなへんぴな所に出てきたんです?」

ヴォーケン:「ああ、それは要塞の勤務になったからですのう」

GM:するとエフィーネがはっとして「要塞の方に?」と聞き返す。「あの、カッジィという人に心当たりがありませんか?」

ヴォーケン:「カッジィ…?」 思い出してみる。

GM:とくに心当たりはありませんね。兵士はいっぱいいたし。

ヴォーケン:「名前だけでは思い出せませんのう。なにか特徴があれば…」

GM(エフィーネ):「そうですね。この子はとてもよく似ていると思います」とカッシュ君を見る。鳶色の瞳をしたちょっとやんちゃな感じの巻き毛の男の子です。

GM:エフィーネの話をまとめると、エフィーネの夫であり、カッシュの父であり、春霞亭の現主人であるカッジィは、3年前に北方の警備兵として徴用され、その後行方がわからなくなっています。
 残された妻と息子は、カッジィの伯父ロイドとともに春霞亭を切り盛りしています。ロイドは、まだ若いエフィーネに良い縁談を見つけて欲しいと言っているのですが…。

GM(エフィーネ):「伯父さんはそうおっしゃるんですけどね。でも、わたしはカッジィがどこかで生きている気がするんですよ」

ヴォーケン:うーん。同僚からけっこう生死不明、行方不明という話しは聞くから何とも言えない。酷いときは鬼族に囚われて生殖用の奴隷になるなんて話しも聞くし…と青ざめている。

GM:カッシュ君は何も知らずに、君をニコニコと見上げている。

ヴォーケン:そんなことは頭からぶんぶんと振り払って「大丈夫でしょう。わたしが聞いた範囲ではカッジィさんという人は危難にあわれてはいなかった」

GM(エフィーネ):「そうですか」ホッとしたようにほほえむ。

ヴォーケン:「わたしもロードンに帰ったら友人に聞いてみましょう」

GM(エフィーネ):「今日はゆっくり休んでくださいな。何もない宿ですけれど」

ヴォーケン:「いえいえ、野宿ではなく屋根のあるところに泊まれるのは久しぶりですよ」

GM(エフィーネ):「そうですか、苦労しているんですね。……あの人は今頃どこで眠っているのかしら…」と窓に目をやる。ところで、おやすみ前に何かしますか?

ヴォーケン:じゃあ、カッシュ君と遊ぼう。

GM:カッシュ君は手頃な遊び相手に喜んで、とても体力を使う遊びをします。

 ヴォーケンとカッシュは、しばしチャンバラごっこに興じる。魔王役のヴォーケンが7回目の復活で倒された頃、ようやくカッシュも疲れて眠り込む。

ヴォーケン:じゃあ、眠ったまま抱いて引き渡しに行こう。エフィーネさんの部屋をコンコンとノック。

GM(エフィーネ):「あらあら、すみませんねぇ」と子どもを抱き取る。

ヴォーケン:「いえいえ、カッシュ君はいい子ですのう」

GM(エフィーネ):「なんだか思いっきり遊んでいただいて。やっぱりわたしではこんな風に遊んでやれないものですから…。遊び友だちはいても、やっぱりパパが恋しいみたい」

ヴォーケン:「うむ、難しい話しですのう。…まあ、それではおやすみなさい」

GM(エフィーネ):「おやすみなさい」

ヴォーケン:肩のあたりを押さえながら「あー、疲れた」と部屋に帰って寝る。

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