Fローズから戦闘システムにHP(ヒットポイント)の概念が加わりました。
HPは「疲労値」、「負傷値」、「生命値」の3つの要素で成り立っています。これらはキャラクター作成時に「体力」、「運動」、「感覚」、「霊感」の能力値を組み合わせて決定します。(キャラクターの誕生参照)
ダメージを受けると、まず「疲労値」が減り、つづいて「負傷値」「生命値」が減少します。
負傷値が0になると行動不動になり、生命値が0になると死亡してしまいます。
能力値の変動からHPへ、これによって戦闘はどんな風に変わったのでしょうか?
体力 | 運動 | 感覚 | 霊感 | 疲労値 | 負傷値 | 生命値 |
---|---|---|---|---|---|---|
7 | 12 | 10 | 10 | 10 | 9 | 9 |
攻撃:1D6+6(戦棒) | 防御値:2(鍋+小鍋) |
体力 | 運動 | 感覚 | 霊感 | 疲労値 | 負傷値 | 生命値 |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 9 | 5 | 2 | 9 | 7 | 6 |
攻撃:2D6-2 | 防御値:0 |
1ターン目: 戦闘の行動順は、どのような場所で戦闘をされているかで変わります。
今回は、「運動」の高い方から解決することにします。先攻はチエテ。
チエテは「白兵戦」を選択します。ちょっとややこしいのですが、Fローズの場合、「剣・斧・槍など接近戦武器による戦い」を指します。初代ローズ、Bローズでいうところの白兵戦は「格闘戦」と呼ばれています。
命中判定は、攻撃をする者とされた者の対抗RRで行います。使用する能力値は、どんな攻撃をするかで異なります。
チエテは戦棒で殴りかかりました。白兵戦なので「運動」で対抗RRをします。
チエテ「運動12+13(2D10)=25」>スケルトン「9(運動)+4(2D10)=13」、チエテの攻撃が命中しました。
ちなみに、この時スケルトンのRRでは2のゾロ目を出しています。PCであれば、クリティカルかファンブルが発生します。(クリティカルとファンブル参照)しかし、スケルトンに‘クステ’の影響があるかどうかは疑問で、今回は適用しませんでした。相手がNPCであればPCと同じように考えます。
戦棒(1D6+6)のダメージは11点、スケルトンの「疲労値」は0になり、「負傷値」が2点減点となりました。
スケルトンは体力で対抗RRをする「格闘戦」を仕掛けます。
スケルトン「体力11+9(2D10)」>チエテ「体力7+12(2D10)」で、スケルトンの攻撃が命中しました。
格闘戦の攻撃が命中すると、「素手によるダメージ」か、「押し倒す(相手が立ち上がるまで1ラウンド必要)」、「組み付く(「運動」の対抗RRに成功するまで格闘戦以外できなくなる)」の3つから効果を選べます。
スケルトンは素手によるダメージ・1D6(「体力」の10の桁に等しいD6)で4点の打撃、チエテの防御値2を差し引いて2点のダメージを与えました。
体力 | 運動 | 感覚 | 霊感 | 疲労値 | 負傷値 | 生命値 |
---|---|---|---|---|---|---|
7 | 12 | 10 | 10 | 8 | 9 | 9 |
攻撃:1D6+6(戦棒) | 防御値:2(鍋+小鍋) |
体力 | 運動 | 感覚 | 霊感 | 疲労値 | 負傷値 | 生命値 |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 9 | 5 | 2 | 0 | 5 | 6 |
攻撃:2D6-2 | 防御値:0 |
2ターン目:
チエテは戦棒による攻撃を続けます。しかし「運動」の対抗RRで勝てず、攻撃をはずします。
スケルトンも、素手の格闘戦を続けますが、「体力」の対抗RRを失敗しました。
3ターン目:
チエテの攻撃が命中しました。ダメージ判定1D6+6は8点、スケルトンは負傷値を割り込んで、生命値が減少してしまいました。
普通のキャラクターであれば、「負傷値」が0になると気絶など行動不能になりますが、スケルトンは意志を持たない怪物なので、行動を続けることができます。
瀕死(?)のスケルトンの格闘攻撃「組み付き」は、チエテにかわされてしまいました。
体力 | 運動 | 感覚 | 霊感 | 疲労値 | 負傷値 | 生命値 |
---|---|---|---|---|---|---|
7 | 12 | 10 | 10 | 8 | 9 | 9 |
攻撃:1D6+6(戦棒) | 防御値:2(鍋+小鍋) |
体力 | 運動 | 感覚 | 霊感 | 疲労値 | 負傷値 | 生命値 |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 9 | 5 | 2 | 0 | 0 | 3 |
攻撃:2D6-2 | 防御値:0 |
4ターン目:
チエテは、とどめの攻撃をしかけます。「12(運動)+9(2D10)=21」>「9(運動)+10=19」、チエテの戦棒が命中しました。ダメージは8点、スケルトンの生命値は0になり、ついに動きを止めました。
チエテの勝利です。
補足:
Fローズの戦闘で感じたのは処理の速さです。イニシアチブは場所によって決まるので、戦闘の間は固定となりますし、ダメージをどの能力値から減らすかを迷うことがありません。また、HPと能力値が分けられていることで、負け始めると戦闘能力も下がってボロボロということもありません。
全体的に攻撃力の方が高めで、HPの減少は早い。これはPCの傷つきやすさも意味します。やはり戦闘は避けるにこしたことはないようです。Roads to Lordのキャラクターは、決して特別な英雄などではなく、普通に暮らす旅人たちなのですから。
2001/06/19