Far Roads to Lord 冒険記録集

南の島へ

date:'99/01/17   GM:うらべっち


 南の島ヴェノドアの都リンデディウムから船が発つ。アザラシの皮をさがしているローンのコクトー、リミンを信仰するタカヤオ、世界に興味を持つ半獣人ペコー、気のいい冒険家バストレルの4人は、卵を抱いて海を往く。三千と一つの島々からもたらされる奇妙でかわいい生き物を求めるストラディウムの商人と交易するために。ところが、船は座礁し沈没。漂流する4人は巨大なカタツムリに乗った娘に救出された。娘は近くの島へ4人を連れて行く。そこでは、人が運び込む生き物のために、もとからいる生き物がおびやかされていた。そして、卵は………。

 半獣人族の少年ペコーは、人なつこく友人も多い。ローン(人魚族)のコクトーがいっしょに卵を護送する仲間を探していることを知り、冒険家バストレルを紹介する。
と、酒場の屋根に轟音が! 落ちてきたのは祭司タカヤオ。ミナミチエモモンガに乗り大空へ飛びたたんとして墜落したのだ。
「またなの?」 呆れるペコー。身の回りの物しか持たずに来たタカヤオは路銀を稼ぐために、(再び大空に挑戦するために)同行を決める。

 船旅は天候に左右される。波が高くなるたびに4人は卵の入った箱を抱きかかえる。卵は4つ。1つの卵につき金貨5枚がもらえるのだ。ところが、船は座礁、さらに海球の触手に襲われ、船はまっぷたつになってしまった。卵は1つだけを残して海の底へ………。
中身に興味を持ったバストレルは、救った卵を抱えてコクトーと交渉する。

4人があてどもなく漂っていると、海の底から虹色のルリイロオオカタツムリが浮かび上がってきた。もはやこれまで、と絶望しかけていた4人はエーン語で話しかけられて驚く。カタツムリの中からあらわれたのは若い娘タヤン。
彼女は4人をルリイロオオカタツムリの気室に乗せて、小さな島へ帰る。自然とともに生きる部族の長キルメニは近頃多い外来者にいい顔をしない。島にはない動植物を持ち込んで、島の自然を狂わせてしまうのだ。祭りに使う神聖な灯火の花アンドンが、とげ草のビッシュに駆逐されているのが一番の悩みの種。

 ストラディウムから来る船を待つしかない。一行は居心地の悪い思いをしつつ島を散策する。たしかにあちこちでとげ草にひっかかる。
抱えていた卵が孵化の気配を強める。バストレルはわくわくして卵をあたためる。
卵のからが破れ、ふわふわした黄色い鳥パジーが生まれる。とげ草の多い草原を南へ飛んでゆくパジーを追ってバストレルが走る。3人も後を続く。
海岸には難破した船の残骸。その中で吸血コウモリに襲われていたパジーを救い出す。船の奥には箱があった。中にはパジーと同じような卵が腐って死んでいた。

 翌日、ストラディウムから船が来た。4人は話し合ってパジーをこの島に置いていくことにする。パジーの好物はこの島のとげ草。おそらくとげ草ビッシュとパジーは同じ島の生き物なのだろう。
ルリイロオオカタツムリとタヤンに見送られ4人は島を後にする。島々を巡る旅はまだ始まったばかりだった。

旅人の記録
名前性別・種族備考
タカヤオ男性・人間族(祭司)空を飛ぶのが夢で、ミナミチエモモンガのなぞなぞに挑戦中。
コクトー男性・人魚族アザラシの皮を失って途方にくれているローン。皮を探す旅を続けている。
バストレル男性・人間族(戦士)探求心旺盛な南西の冒険家。
ペコー男性・半獣人世界を見たい!と旅に出たばかりの少年。


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