date:'94/4/18 GM:ya!
ローダニゾンの村に住む農民の少女タミは、ある日不思議な夢に導かれ、妖精の世界に迷い込む。
タミはある晩、こんな夢を見た。モチの木の間を通り山の小道を行くと、満月の下、満開の桜の木を映しこんだ泉の前に出た。泉の向こうには白い衣をまとった美しい娘が、こちらに呼びかけている。
じいちゃんの腰痛に効く薬を求めて、タミは山中に住む婆を訪ねに出かけた。途中、道連れとなった騎士カルギアと二人で山道を行く。 「この道、以前来たことがあるような気がするんですよ。」 「あたしもだ。変だナ?」 奇妙なキノコの輪を越えて進むその道は、いつか夢で来た道ではなかったか‥‥?
はらはらと花びらが散る桜の木の下に、鏡のような泉。向こう側でほほえみかけてくる娘は、確かにあの夢の通りだった。呆然としているのは、むしろタミよりもカルギアの方。夢の不思議さよりも彼女の笑みにうたれている。それが、泉の精霊ミレイアとの出会いだった。
魂を盗られてしまったようなカルギアを連れ出し、タミは泉を去り旅を続けようとする。しかし、背後で黒煙が上がる。二人は駆け出し、ミレイアの泉に戻る。 息を切らせてたどり着いた。あのモチの木は、無惨にも焼けこげている。木々の怒りが、憎しみが、タミの心に波動のように伝わってきた。泉への侵略者たちは、不老不死伝説を聞きつけた騎士たちだった。ミレイアを人質に取りカルギアを脅す中心格の騎士に、タミは背後から飛びかかった。
侵略者たちは惨めな敗北を遂げた。一人はタミがかけた「変身」の魔法によりカエルにされているし、一人は負傷のため戦闘不能。もう一人の騎士もリーダーがカルギアに降伏すると、タミとミレイアに振り上げていた剣をおさめた。泉を守ったお礼として、タミは精霊レミリナファレンを紹介してもらい、その清め水を手に入れた。カルギアはミレイアを口説いて彼の世界へ連れ帰って行く。騎士と少女と精霊の旅の始まりだった。
旅人の記録 | |||||
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名前 | 性別 | 種族・出身 | 名前 | 性別 | 種族・出身 |
タミ | 女(13) | 人間・農民 | カルギア | 男(26) | 人間・騎士 |