date:'94/7/17 GM:うらべっち
宝石商の護衛をつとめていた三人組は、しかし、ラムザスの草原で賊に襲われ守るべき主人を殺されてしまった。助けに入ったラムザス人の騎馬隊の長ウルスボルトに気に入られ、三人はラムザスの戦士となる。だが、闇の国デュラから伸びてきた魔の手がこの小さな部族を襲う。三人は親しんだ草原を守るため、ともに戦う決意を固めた。
血だまりの馬車。
「これから私たちはどうやってあの借金を返せばいいの~! あなたーっ!」と夫を殺された割に現実的な悲しみに暮れる奥方に、マックはやるせなさを感じた。
ファルスは賊の小刀(ティンシェス)を奪い月光刀(メルラウム)で大活躍。半妖精ライスも自分の非力さを省みず果敢に戦う。ラムザスの騎馬隊が助けに入り、三人は全滅を免れた。その長ウルスボルトは三人の勇気をたたえて手を差し出す。
「俺の部下(ノコル)にならないか」
満月の夜。ウルスボルトが夜の早駆けに誘う。妹のマリカも同行。ライスとウルスボルトは馬術を競い合い一勝一敗。ウルスボルトと喜びを分かちあう親友になる。
ファルスはいつのまにか月光の下でマリカと愛の言葉を語らっている。
「みんな若いうちのことよ」と傍観者に徹するマック。
秋には狩りに出る。ある日、一行は草原で角のある白馬と遭遇した。伝説の妖精馬かと色めき、ライスは白馬を追いつめ飛び乗ろうとする。すると、白馬は美しい白い肌の娘となった。
「我ら古の民に手を出すな」と言い残して娘は去る。後には呆然としたウルスボルト。
夏営地の視察に出た三人は、かつて彼らを襲った反逆者ウルジュらが、白馬の娘を追っているところを発見した。すぐさま駆けつけて刃を交えると、ウルジュの義眼が輝きマックをひるませた。掟に背き部族を追われたとき、ウルスボルトにより失った右眼の跡に、紅い宝石が埋められている。魔の国デュラの呪いのほどこされた石が相手を恐怖させる。しかし、以前妖魔グドルとの取引で恐れを知らなくなったライスには効かなかった。彼の活躍で、ウルジュは孤立して逃走する。
事件の報告を受けたウルスボルトは長老との会議の後、三人に草原を出ることをうながす。部族内での対立に加え、デュラの手、白馬と邪眼の伝説、と外部の人間がいる余地がないのだ。
妹マリカはファルスについていくと言い出す。ウルスボルトは兄の表情になり、ファルスに言う。
「妹を頼む」
だが、草原を去ろうとしたその夜。夜営地に白馬の娘が現れ「ウルスが危ない」と告げる。
駆け戻ると、パオの群れはデュラ兵に荒らされ戦場となっていた。村人たちは広場に集められている。一番早く着いたライスは何も考えず特攻!ファルス、マック、マリカもこれに続いた。戦いの中、ウルスボルトが突如狼に変化しウルジュをかみ殺した。首領を失った侵略者たちは散り散りに敗走。
頭を下げるウルスボルトに三人はそれぞれこのラムザスが気に入ったこと、この地に骨を埋めることを伝える。
夜明けの柔らかな光の中、馬乳酒(クムイス)で乾杯。
いずれ彼らの子孫が草原を駆けていくのだろう。
旅人の記録 | |||||
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名前 | 性別 | 種族・出身 | 名前 | 性別 | 種族・出身 |
ファルス | 男(21歳) | 人間・エーンの漁師 | "恐れ知らずの"ライス・フェイム | 男(120歳) | 半妖精・古デュール派 |
ファーマック・トルフィネス | 男(38歳) | 人間・農民 |