date:'94/05/03 GM:Mr.Nakamura
初心者の自称「冒険者」たちは、小さな村で行方不明となった少女を捜すという依頼を受ける。川の流れが止まった日に、河人族と遊びに出ていた少女が帰らないままとなったのだ。なんの変哲もない冒険のはずだった。ダンジョンの奥にたどりつき、水中で輝く珠を発見するまでは‥‥
一行は少女を捜して川の上流にあるほこらから、ダンジョンに入る。やがて、プールの中で光る大きな珠を発見した。だが、その珠は仲間の丘小人ミルメルが触れたとたん粉々に砕けた。彼女の心に巨大な力が次々と流れ込み、激情(パニック)を引き起こす。洞窟の奥から押し寄せる水流にも逃げられない。仲間のチャカは彼女を助けようと水に飛び込むが、その手をつかむことができず、みんな波にさらわれてしまう。チャカたちが意識を取り戻したとき、丘小人の姿はなかった。
ノフタ・ジスタの魂が宿る剣は、たいそう口やかましかった。川の氾濫とフェリアの水竜が関係していることを知った一行は、ノフタ・ジスタの剣に助言をうけながら学院で調査を進める。しかし、彼が言う助力を頼める人物とは、数百年も昔の伝説に現れる少年王のことだった。「ガザル・ディオールも知らんとは、こんな無知な兵士には用がないわい。」さんざん振り回されて、チャカたちはやるせなさをつのらせていく。
湖の底に、透明な気泡に守られた遺跡があった。そこで、一行はやっとミルメルと再会する。しかし彼女は水魔にとりつかれていた。解放するためにはノフタ・ジスタの剣で斬らなくてはならない。
「いいのよ。殺したって‥‥」と、玉座に腰掛けたまま、無表情な眼でささやくミルメル。
「殺してやることが、一番この丘小人のためにもなるのだぞ」とノフタ・ジスタの剣。
「そんなのヤダ! できないよ!」剣を手にしたまま、チャカは叫んでいた。
水竜の背の上で、メデス、ムイル、ミルは目覚めた。
「ミルメルとチャカは?」
「昔と同じか‥‥」
と、水泡が浮かび上がり湖面ではじける。そこには、ミルメルとチャカの姿があった。
「とても、こわかったの」とつぶやくミルメルをチャカが抱き寄せる。
水竜の背の上で、ミルメル秘蔵の吟醸「花の翼」で乾杯し、それぞれ無事を喜び合うのだった。
旅人の記録 | |||||
---|---|---|---|---|---|
名前 | 性別 | 種族・出身 | 名前 | 性別 | 種族・出身 |
チャカ | 女 | 人間/漁師 | ミルメル | 女 | 丘小人 |
メデス | 男 | 人間 | ミル | 女 | 森妖精 |
ムイル | 男 | 人間 |