date:'94/02/17 GM:Mr.Jin
大自然のいたずらにより古めかしい洋館に泊まり込む旅人たち。
しかし、実はこの館は哀しい人形使いの館だった。
旅人たちは、人形使いと人形たちの呪縛を解くべく動きはじめた。
嵐の中を急ぐ。雨宿りのため山中に建っていた洋館に向かう。ツタの絡まるアーチをくぐる。と、雷光に照らされ、白い腕が転がっているのが見えた。ぎょっとして茂みをのぞくと、それは人形の腕だった。
館の娘は泣き続けている。流民のレティ、森妖精のペネロープが話しかけても、まったく構わずベッドに伏せたまま。
夜中の舞踏会。どこからか現れた人々の動きはぎこちない。レティがピアノ弾きを蹴ると、硬い感触が返った。ピアノ弾きは首を回し、カクリ、と振り返った。
なぜか屋根裏に住む人形使いは、ひきこもったまま旅人たちに顔を合わせない。執事は旅人たちの干渉を慎重に避けている。
髭小人のトニーが人形使いの日記を発見する。妻と娘を失った彼は長年の研究の末、娘を人形としてよみがえらせた。だが、同じく作り出した執事が、主人の意志を強制的に続けさせている。人形使いは半ば人形となりながらも、「生ける人形」を作り続けている。
この館の呪縛を解くため、旅人たちは動き出す。館の人形たちが群をなして襲いかかる。漁師の娘イエナは、テーブルを蹴倒し階段をこれに乗ってすべり降り、人形たちを蹴散らす。館の中心となっている黄金の柱に、魔力を支配していた珠を投げ破壊する。人形たちがばらばらと崩壊していく。
ふと気がつくと、旅人たちは館のアーチの前にたたずんでいた。悪夢からさめたばかりのような彼らの耳元を、風が娘の声でささやき吹き抜けた。
「ありがとう‥‥」
旅人の記録 | |||||
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名前 | 性別 | 種族・出身 | 名前 | 性別 | 種族・出身 |
イエナ | 女 | 人間・漁師 | トニー | トニー | 髭小人 |
ペネロープ | 男 | 森妖精 | レティ | 男 | 人間・流民 |
シアナ | 男 | 風妖 |