近頃は、四王国時代のユルセルームを旅する人が増えているようですね。
初代「Roads to Lord」が装いも新たに復刻されたためでしょう。
ユルセルームの歴史については他の解説者にゆずることにしますが、この新版「Roads to Lord」の世界は、「四王国時代」という時代の中にあります。
「四王国時代」とは、ユルセルームの歴史において、およそ1800年頃~1900年頃を言います。
ちなみに、「Beyond Roads to Lord」は2000年頃~2100年前後の「薄暗がりの時代」、「Far Roads to Lord」は2100年前後~の「大旗戦争の時代」を描いています。
「Beyond Roads to Lord」と「Far Roads to Lord」の時代は、厳密に区別をされているわけではなく、魔法の概念もほぼ共通しています。先にお話ししたマジック・イメージについての話しは、この時代の魔法を解説しています。
しかし、「四王国時代」の魔法は違います。
実は、ユルセルームの年表からは2000年以前の100年間、まったく記述がされていません。この間は「大暗黒期」と呼ばれています。世界全体に「大いなる忘却の呪縛」が広がり、資料も記憶もほとんど失われてしまったのです。
このため、魔法を使う技も解体され、「Beyond Roads to Lord」と「Far Roads to Lord」では、マジック・イメージを独自に組み合わせるという手間がかかる魔法となっているのです。
「四王国時代」は、その忘却の呪縛が降りかかる前の魔法が生きている時代なのです。
「四王国時代」の魔法は、大きく7つに分類されます。
名 称 | 印 | 解説 | 関連する神々 |
---|---|---|---|
天上の力 | 調和の恵みをもたらす神々の力。 | イーヴォ神、オザン神 | |
魔界の力 | 混沌、力のゆがみによって生じる危険な力。 | デュール神、ウェー=レ | |
心魂の力 | 生命の諸力を媒介して導く神秘な力。 | メディート神 | |
大気の力 | 風、大気、気象、音などに隠れる力。 | ザリ神ほか | |
水冷の力 | 海、河川、湖沼、雨、氷雪などに隠れる力。 | アウル神、ザリ神 | |
火炎の力 | 火炎、焦熱などに隠れる力。 | オザン神、デュール神 | |
大地の力 | 岩石、土、山などに隠れる力。 | ガルパニ神 |
力の持つ意味は、マジック・イメージの色彩と共通していますね。後の時代では、これらの力がマジック・イメージの力源として使われています。
四王国時代では神々の力、魔法的な力が後の時代より身近なためでしょう、実に効果は派手です。
たとえば、“大地の記憶”という魔法は、術者がその魔法をかけておいた場所に瞬間移動で戻ることができます。効果は一度きりですが、同じことを薄暗がりの時代に実現するには、たくさんのマジック・イメージが必要となるでしょう。
とは言え、魔法の効果が不安定なことには変わりがありません。誰でも使いうる、そして誰にでも扱い難いのがこの世界の魔法なのです。
四王国時代のダイナミックな魔法と、薄暗がりの時代以降の素材をつなぎあわせる魔法、あなたはどちらがお好みになるでしょうか?