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「この世界の片隅に」を地元の劇場で観ることができた幸せ

日本アカデミー大賞、「シン・ゴジラ」、「君の名は」、「この世界の片隅に」と特撮・アニメ作品が制覇する勢いでしたね。

年に2~3回しか劇場で映画を観ていないようなわたしも、今回の三作品はすべて劇場で観賞しました。

なかでも、最優秀アニメーション作品賞を受賞した「この世界の片隅に」は、観賞後しばらく涙が止まらず、しゃべろうとすると声を上げて号泣しそうなほど心を揺さぶられました。


「この世界の片隅に」を観てきた日

あれは弘前城雪燈籠まつりが始まった2月9日でした。



とりあえず、昨年11月公開時に観て泣いてた友人に突然リプライ送るなど。

あの時は、
(もう、コトさんてば純なんだから~)
って内心思ってましたすみません。

確かに「うべあ。・゜・(ノД`)・゜・。」しか言えんわ。

結局、2週間の予定だった上映は2月17日を過ぎても続いていて、3月4日現在も「終了未定」です。
なお、「君の名は」も終了未定だよ!

原作のコミックスを読んで、また観たくなりました

さっそく、翌日に買ってきました。


「この世界の片隅に」上・中・下巻

「この世界の片隅に」上・中・下巻


この原作は、月間まんがタウン('06年2月号)、漫画アクション('06年8月15日号)('07年1月9日号)に掲載された短編と、'07年1月号から'09年2月3日号まで漫画アクションに掲載された連載で構成されています。

足かけ3年かかって掲載されてきた単行本三冊分の作品を、140分の映像にまとめる時に、何を削り、何を残したのか。

それが、原作を読むことでわかり、また劇場版を見たくなりました。

ただバッサリと切るのではなく、少しの痕跡を残していることで、映像化されていない部分のヒントを与えていたのですね。

原作へのリスペクトを感じます。

内容について多くは語れないのですが…

ここまで、わたしはほとんど作品の内容についてふれていませんね。

はい、また書こうとすると思い出し泣きしてしまいそうなのと、かなり切り分けるのが難しいもので。

言葉にする時って、モヤモヤしている思いを形にしますからね。

こちらの評が、かなり自分の感想に近いです。

以下、少々引用させていただきます。

ちょっと(?)おっとりしたすずさんの言動がまた可笑しくて、ともすると暗くなりがちな戦争の影が、そこだけ緩やかになっているかのように見える。寂しい夕餉と楽しい笑い声に加え、「みんなが笑って暮らせるのがええ」というセリフが胸にくる。

なぜなら、この戦争がどのようになるか知っているから。すずの場所がどのように壊れてゆくかを、わたしは過去の出来事として知ってるから。シーンの折々に日付が入るので、観客は「その日」に向かって物語が進んでいることが分かる。
伝えたいもうもう一つは、物語の力だ。1944年で広島が実家で、20キロほど離れた呉が舞台というなら、どんな運命が待ち受けているか、わたしは「歴史」として知っている。しかし、この物語は、徹頭徹尾、彼女の場所を中心に描かれている。最も狭い範囲は、すずの見ている暗黒であり、最も広い視点は、すずのいる呉に爆弾を落とす飛行機からの視線になる。アニメーションだから物語のような一人称で描けないが、これはすずが見た世界なのだ。

映画を観て数日経ってから、ふいに思ったのです。

あの感覚、NHK朝ドラ「あまちゃん」で3.11に近づいていく時に似ている、と。

放映時は、一部の視聴者から「震災が起こらないでほしい」との嘆願まで寄せられていたそうですね。

ああ、それで能年玲奈さん=のんさんが主役に選ばれたのかな、と思い至りました。

さらに広がる上映館

クラウドファンディングで出資者を募るところからスタートしたこの映画化は、誰もが驚くほどの興行的成果を上げて、都市部の単館系から地方のシネコンにも広がりました。

先に公開された地域で、劇場に足を運んだ人、よかったと声を上げてくれた人、それをキャッチして経営する映画館で上映することを決めた人、様々な人たちの力で、今もまだ上映する映画館は広がっています。

弘前から車で1時間ほどの秋田県大館市でも、今月から上映が始まっています。

ここ、かなり面白い映画館みたいなんですよね。

なつかしの手描き看板!

映画って「どこで」「だれと」「どんな状況で」観るかがとても大事。

この雰囲気の中で観られるのは、最高じゃないですかね。

御成座での上映は4月2日までだそうです。行きたい!

ぜひ劇場で見てほしい

伝えたいことや語りたいことはつきません。

例えば、1月にむつ市へ行った際に、呉と同じく軍港があった大湊の北洋館を見学してきたので、戦時中の大湊の人たちを思い描いていたこと。

だから、むつ市でもぜひ公開して欲しいと思って調べたら、下北半島最大のむつ市に映画館が無く、見ようとすれば青森シネマディクトになること。

その青森シネマディクトでは、2016年12月30日~2017年2月14日に未完成バージョンがなぜか公開されていて、その期間に観た人には無料で再鑑賞、または返金(要半券)ができるけど、あまりにもレアすぎて逆に見たかったという人が多いこと。

それでも、やっぱり公共施設などでもいいから、大湊やむつ市で上映して、当時を知るおじいちゃんおばあちゃんの感想を聞きたいこと。

わたしが在籍している劇団の代表は戦後の広島に引き揚げてきた少年だったので、やっぱり観てもらって感想を聞きたいと思っていること。

それらをつらつらと書いても、まだ観ていない人にはお邪魔になるでしょうから。

とにかく。

本当に、この作品を描いてくれてありがとう。

映画化してくれてありがとう。

弘前まで運んでくれてありがとう。

地元で観られることは幸運です。

未見の方はぜひ、劇場で。

電子書籍Kindle版では、まとめ買いして一気読みがおすすめ。

こうの史代さんの著作は、2年前にこちらを初めて読みました。

一冊の中に広島を舞台とした「夕凪の街」「桜の国(一)」「桜の国(二)」の三編が収録されています。


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