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禁煙の場所で喫煙・タバコのポイ捨てする大人。それ、子どもが見てますよ!


東京家族旅行でちょっと残念だった出来事。

到着した日、舞浜駅付近で夕食を食べてからホテルへの送迎バスを待っていた時のことです。

トイレの近くにあったベンチに座りました。

6歳の息子は、足元にある吸い殻が気になって座れない様子。
息子の周りの大人、わたしも夫も、さらにその上の祖父母も、親戚のおじさんおばさんたちもタバコを吸わないので、この吸い殻も見慣れなくて気にせずにはいられなかったようです。



吸い殻を拾い集めて捨てる息子と夫


「母ちゃん、ティッシュちょうだい」と息子が言ってきました。

吸い殻を拾うのに使いそうな気配。

実はわたし、先週は風邪をひいていて、まだ鼻がぐずぐずしていました。
このポケットティッシュを初日から消費したくないなぁ…。

「うん、君はすごくいいことをしようとしているけれど、このティッシュ、鼻ぐずぐずの母ちゃんに必要なんだよ。それに東京の駅には、あまりゴミ箱がないんだ。ホテルへのバスにゴミを持って行くわけにもいかないから、今日は拾わないで、な?」

考え込む息子に夫が助け船を出します。

「じゃあ、このチラシを使いなよ。2枚同じのがあるから」
旅の途中で入手したチラシを二つ折りにして、それをスコップ替わりにして、吸い殻をすくいとって見せました。

息子は、「オレがやる!」と替わって、ベンチの周りの吸い殻を拾い集めます。

そうして、2人で拾った吸い殻を、トイレのゴミ箱に捨てに行ったのでした。

意気揚々と戻って来た息子、「オレってえらい、すごい!」アピールをしてきます。

ベンチの横にある禁煙マークを見て、「こんなところでタバコを吸うなんて、悪い大人がいるねぇ」と話していました。


息子がトイレに行っている間に喫煙を始めた中年サラリーマン


いったん戻って来た息子が、やはりトイレに行きたいと言いだしました。
夫が付き添って2人でまた男性用トイレへ。

わたしがスマートフォンで帰りのバス時間を確認していたところ、ふっと感じたタバコの匂い。

見れば隣のベンチに、中年と老人の間くらいのヨレヨレトレンチコートを着たおっさん…いや中年サラリーマンが、iPadを操作しながらタバコを吸っています。

もちろん、禁煙エリアです。すぐ横に禁煙の看板もあります。

ちょっと咳払いをした程度では全然びくともしません。


目の前の「悪い大人」にショックを受けている息子


トイレから帰ってきた息子、わたしに向かって「スッキリしたー!」と駆け寄ってきて足を止めました。

その視線の先に、隣のベンチでタバコを吸う男性の姿。

(あー……!)
ひそひそ声にこそしているけれど、思い切り指を指しています。
まさか、こんなところでタバコを吸う大人がいるなんて。とショックを受けている様子。

(あのひと、タバコすってる…! 知らないのかな、禁煙って)
(そうだね、知らないのかもね。教えてあげる? ここ禁煙ですよーって)
(……えー、やだ…)

そうだね、バスの時間も迫るし、そろそろ移動しようかと立ち上がりました。

正直、ここでおっさんともめて余計な時間と感情を使いたくなかった。
灰を落としているくらいだから、たぶん携帯灰皿も持っていないのでしょう。
息子がきれいにゴミを拾ったばかりの場所に吸い殻を投げ捨てる大人の姿を見せたくありませんでした。

結局、そのままおっさんに声をかけたりはせず、その場を離れました。


あの時、注意をするべきだったんだろうか?


バスに乗ってホテルに着いてからもしばらくモヤモヤしていました。

息子は正しい。

あそこは明白に禁煙だった。サインもあった。

「ここ、禁煙ですよ」って声をかけたらよかっただろうか。

息子と夫がトイレ戻ってくる前に止めさせていたらよかっただろうか。

自分の判断にも理由はあります。

子連れ旅でポケットティッシュは不要に使いたくなかったし、東京は吸い殻だけじゃなくゴミだらけなので、いちいち拾っていてはきりがない。
たまたまトイレのゴミ箱があったからよかったけど、普通の駅構内だとゴミ箱を探すのも大変。
おっさんに注意したところで、お互いに気を悪くする結果になりそうだし、こういう人はちょっとやそっとで絶滅しない。

でも、それ理由をつけて、勇気を出さなかっただけだよね?
楽しい旅を守りたいために、子どもの正義感を後回しにしたよね?

ずるい大人になっちゃったなぁ、と子どもの正直な反応に我が身を振り返った出来事でした。

注意できなくてモヤモヤしたので、ここに書いておきます。

おじさん、あなたが座っている場所ね、うちのもうすぐ小学生になる息子が吸い殻拾って捨ててきたばかりなの。悪い大人だと指を指されることだから、それ、もう止めませんか。

届かないでしょうけどね、きっと。